不動産ナマ知識/不測の事態が…相続対策に落とし穴

相続税対策としてタワーマンションを購入したけれど、国側が勝訴して追徴課税3億円超が確定したというニュースを見て書いています。(令和4年4月19日付)

一般的に相続財産の評価について、土地は「路線価」を使用し、建物は「固定資産税評価額」を使うということですが、国税庁は「時価」に基づくとしていますので、「路線価」以外の“算定基準”を使うことは問題ありません。
でも、数年前に出席した相続対策のセミナーの講師が、殆どの税理士さんは「路線価」を使って機械的に税額を算出していると解説していました。
税理士さんは、不動産の専門家ではないので「不動産鑑定」「取引事例」などを使う方法は思いつかないというのも仕方ないのかも知れません。

今回ニュースになっているケースは、①金額が大きい、②時価と路線価との差が4倍くらいある、③相続人の中に孫を養子にして周到に節税対策をしていた、④被相続人は90歳だったがタワーマンション2戸を購入して、3年後に亡くなっている、⑤購入に際して多額のローンを組んでいたため、申告した相続税はゼロだったことが、国税庁から相続税対策としてやり過ぎだと判断されたようです。

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先のタワーマンションなど収益用不動産を購入するのとは違い、自分でアパートやマンションを建てるという古典的な相続対策があります。
アパートやマンションを新築する場合は、計画~着工~完成~賃借人の入居まで長い時間を要するので、途中で依頼者(被相続人)が亡くなってしまうという不測の事態が起こることがあります。

私も今から30年以上も前のことですが、、ご相談者のお父さんが賃貸マンションがほぼ完成した段階で亡くなられたことがありました。
今とは違う思いますが、その時は未入居でしたけれど貸家建付地の評価減が適用されたと記憶しております。

税法も変化しますし、税金の適用基準も微妙に変化しますので、以前はこうだったと言っても今はそうならないことがありますので、気をつけないとエライ目に合います。
税金を払う側と、税金を徴収しようとする側の攻防は、モグラ叩きゲームのようにあっちを叩けばまたこっちというように延々と続いております。

現状の考え方は・・・

【建築途中で亡くなった場合】
土地=自用地の評価(評価減はない)
建物=亡くなった日までに要した費用×70%(建替えにより、旧賃借人の入居が決まっている場合などで例外あり…)

 

【建物完成後に亡くなったが、空室状態の場合】
土地=賃借人がいなければ評価減はない。

※更地価格×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)

※賃貸割合=全10戸の内、5戸入居者がいれば5/10、全戸空き室だと0/10

※一旦入居者が入ってから退出した場合は、賃貸中とされます。

※一時的な空室でない物件の敷地は、賃貸事業を行っていないので、貸家建付地の評価減は適用されないし、小規模宅地の特例も適用されません。

建物=空室割合に応じる(固定資産税評価額×(1-借家権割合0.3×賃貸割合)

★不動産と相続に関する記事

財産評価基本通達6項

相続財産に収益不動産がある場合

相続財産の”路線価“評価=不適切の判決

実家の処分はなぜ揉める?

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不動産ナマ知識/「年収倍率」今と昔

ご存じの通り、「年収倍率」はマンションを年収の何倍の価格で買えるか?という指標です。
東京カンテイの調査によると新築マンションの2020年の全国平均は年収の
8.4倍、東京都のそれは13.4倍、大阪は10.3倍となっています。

築10年中古マンションだと、全国5.9倍、東京11.5倍、大阪7.9倍です。
かつて「年収5倍論」みたいな説が頭にこびりついている私のような世代(昭和30年生まれですが…)には、年収の10倍なんて途方もないことのように感じるのですが、バブル期を知らない若夫婦にとっては『買えるのだからいいじゃない』ということでしょう。
逆に、新築も中古も販売価格が相当高くなっているので、それにつられて賃貸の家賃も上がっていて、賃貸よりも購入した方が毎月の支払いが低いなんて状況になっています。

 

簡単に言えば原因は2つです。

一つ目は「低金利」です。

昭和と平成の境目にあったバブル期の「年収倍率」最高値は東京の18.12倍(1990年)、大阪は13.87倍(同年)でした。
当時の住宅ローンの金利は確か7~8%だったと思います。

いわゆる収益物件の表面利回りは2~3%なんて当たり前でしたし、日本中が「不動産は下がらない」って信じていましたから、売却すれば損はしないという前提だった時代でした。
私も購入した新築マンションが2年ほどすると2倍以上になって、一度売買契約して決済待ちしている間にまた値上がりしたので、違約金を支払って二度目の売買契約したなんて経験もしました。
それから3000万控除を受けて、次の新築マンションを購入するのに約100倍の倍率があって、幸運にも抽選でその物件を購入するという経験もしました。いまから思えば夢のような時代です。

今の住宅ローンの金利は1%とかもしくはそれ以下です。

返済金額が昔とは全然違います。(下表参照)

当然、購入金額はそれなりに高くても手が届くことになります。

金 利

毎月返済額

6%

228,075円

3%

153,940円

1%

112,914円

借入金額4000万円/返済期間35年として/ボーナス払い無/固定金利として

 

二つ目は「夫婦共稼ぎ」です。

30~40年前は奥さんが正社員で働いているのは、教員や公務員くらいしか思い浮かべないくらい少なかったのですが、最近では奥さんが全く働いていない世帯はレアケースになっています。
特に、大阪や東京では、大きな企業もあって二人とも正社員なんて家族も多い、だからマンションや戸建住宅を共有名義でローンも組めますので、初めてのマイホームであっても6000万円や7000万円の物件を買えたりするわけです。
要するに、お父さんの稼ぎだけでは苦しくっても、奥さんの年収でダブルの住宅ローン組めばOKだということですね。

これは中古でも一緒です。

大阪市内の中心部では、新築マンションをタワーマンション以外で購入するのは結構難しい状況で、少し郊外でないと供給される物件は少ないですね。
それにプラスして、新築マンションはここ数年間の土地高騰のお陰でもあって、間取りや専有面積が大きなものが少ない。
そこで目を引くのが、築年数は経っているが10年前、20年前の中古マンションです。
平気で80㎡とか4LDKの広さを持っている物件があります。
ただ、コロナ禍で人流が止まっているので、売りに出る物件は思うほど多くはありません。

私の知り合いの人で、築年数20年以上経っているのに、今売却すれば1000万円以上譲渡益が出るが、50歳後半とかになって自宅を売却すると次にどこに住むのかという問題があるので、本当は売りたいけど売れないと残念がっていました。

それにしても、物件価格自体が相当高くなっていることは間違いありません。

年収倍率が10倍超の二つの原因を考えてみると、逆に怖いのは①金利の上昇、②家族の離反(離婚・別居)の二つのリスクです。

金利はそろそろ上がるだろうと皆が感じているところです。

また、30年間で結婚した夫婦のうちの32%は離婚をしているというデータもある。

だからこそ、これからも夫婦仲良く、二人共に安定した収入を確保して快適な人生を過ごさなければなりません。

 

 

★不動産と金融に関する記事

忘れていませんか? 金融機関の怖さ

返済方法の話

コロナ禍の金融緩和と収益物件

「貸し渋り」「貸し剥がし」

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不動産マメ知識/大阪市消防局立入検査で法令不備7%

昨年12月に大阪市のキタ新地にほど近い雑居ビル内のクリニックで起きた放火殺人事件、あれから約2ケ月が経ちました。

放火した犯人はガソリンを撒いて火をつけたということですが、25人の亡くなられた方たちは火傷ではなくて煙を吸ったりして一酸化炭素中毒が死因だったそうです。あの建物は「階段がひとつで、1~2階以外の階に不特定多数の人が出入りするような店舗や飲食店・物販店がある建物=特定一階段等防火対象物」というものでした。

大阪市消防局の立入検査数は5480ケ所、その内の7%の376ケ所に階段や避難口に邪魔になる障害物があったり、防火扉付近に開閉を妨げるものが置かれていたりしていたということです。

事件直後は、ビルのオーナーもテナントも気をつけていますが、しばらくすると気持ちは緩んでしまいますので、この時点で“7%”と言う数字は結構高いものと感じました。

以前にわたしも、商業ビルの管理業務をしたことがあるのですが、今回の雑居ビルと同じような規模の建物でした。
非常階段の踊り場にくつ箱を置いたり、専用部分が徐々に荷物が増えてくるとどうしても共用部分に私物やストックする品を置いてしますのです。
ひどかったのは、従業員の飼っている小型犬を非常階段の手すりにつないでいるなんてこともありました。
注意しても本人は悪いことだと思っていないというのが厄介でしたね。

注意する→また置く→引込める→また置く→注意する→また引込める…の繰り返しでした。

消防署から注意してもらう手もあるのですが、そうすると目を付けられるので、法定点検以外の時もビルのオーナーに是正勧告みたいなきつめのお咎めがあるので、それは避けたいという意識も働いてしまいますし、管理会社としての怠慢というイメージも避けたいという気持ちもありますから。

今回の事件は、ふだんは気にしない非常階段防火扉ってすごく大事なんだと改めて思い起こしました。

複数のテナントが入るビルに火災が起こると、建物全体に火煙が流れますので、ビルのオーナーやテナントとそこで働く従業員は運命共同体だという意識が必要だと思います。
日ごろからの心掛け、行動ってすごく大事ですよね!

※令和4年2月28日に総務省消防庁は新たに発表しました。先の大阪の立ち入り検査同様の建物が対象ですが、全国の消防本部が各地の雑居ビル約3万棟に立ち入り検査を実施した結果、約13.3%に避難通路に避難の障害になる物が置かれていたという。防火戸の周囲に閉鎖の妨げになるものが置かれていたケースも5%あったそうです。感覚的にはこの数字が実態に近いような気がします。

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水漏れで水道代が高額に…

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不動産マメ知識/固定資産税への疑念

少し前の朝日新聞で、「固定資産税への疑念」というコラム記事を読みました。要するに、次の3つの疑念があるという内容です。

①3年毎の評価額変更をするために、約1億8000万筆の土地と、約6000万棟の家屋を自治体からの依頼により不動産鑑定士が評価を算出すること。

②海外ではドイツのように、6年毎に評価替えを行うことになっていたが、膨大な手間ひまが掛かる為に、実際には断念している違憲状態だそうだという。

現在ではどんな課税方法がいいのか議論中だとか。

大阪市の令和3年3月の予算によると、歳入予算(100%)の内、市税収入(40%)の内の半分が固定資産税と都市計画税(20%)です。

大阪市以外でも概ねそれぐらいの割合はあるはずで、確かに税収の大きな柱です。

ちなみに、その固定資産税と都市計画税の額(367270百万円)は、大阪市の人件費を賄って余りある金額です。

③日本の固定資産税は「適正な時価」を課税標準としているが、それは税収を確保したい市町村などの自治体が依頼した不動産鑑定士さんが作業を行っている。

そこに忖度は存在しないのか?・・・と疑念を問うているというコラムです。

今回、このページを書くにあたってネット上の関連記事を読んでみると、今年1月に朝日新聞、2月に東洋経済誌が茨城県で不動産鑑定の評価業務をずさんな契約手法で依頼していたことがスッパ抜かれていました。
茨城県の大半の市町村が評価業務を随意契約で発注し、入札で発注先を決めていた市町村より最大で4倍以上の開きがあったとのこと。
果たして、固定資産税の評価って「適正な時価」に基づいて算出されているのか疑ってみる必要はありそうな気がします。

Yahoo不動産の質問コーナーに、「固定資産税とは、大雑把に言えば、国や市町村という大地主がいて、それの使用料という年貢(税金)を毎年払っているという事」という回答がありましたが、ある意味それは正解だ。

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不動産ナマ知識/「長屋」の処分について

「長屋」の処分について相談をいただきました。
いわゆる、落語に出てくる「長屋」をイメージしたような木造家屋で、築年も昭和30年代で今は空き家になっています。

相談内容は、このまま売却するか、更地にして売却するという内容でした。
事前に物件について調査していましたので分かってはいましたが、実際に現地に行ってみると改めて進入路と接道状況(3メートル弱の道路幅員)の狭さに問題を感じます。

「長屋」という古風な呼び名は、今ではテラスハウスやタウンハウスというハイカラな名称になっています。

名称は違っていても、住宅が2戸以上で廊下や階段などの共用部分がなく道路から直接出入りできる建物です。

「長屋」は戸建住宅と違って「区分所有法」(建物の区分所有等に関する法律)によりいろいろな制約を受けます。

基本的な考え方は分譲マンションと同じですが、「長屋」の場合は“連棟式建物”ということで確認申請時に基礎・屋根・壁等が一棟で申請して建てています。

その部分が共有部分ですので、所有権を持っていても自分ひとりの判断だけでは建物を解体することは出来ません。

4軒長屋であれば自分以外の所有者(共有部の変更の決議は、)全所有者の4分の3以上に合意してもらう必要があります。(建て替え決議は、5分の4の同意が必要です。)特にお隣の所有者については解体すると壁の半分が無くなることもありますので、解体の合意は必須条件となります。(壁などの修復費用は解体する側が負担します。)

当然ながら、「長屋」の端の家だとお隣は1軒ですが、中の家だと2軒となりかなり大変です。

今回のご相談のあった物件については、他にも厄介な部分がありました。

それは道路の問題ですが、道が狭いということは解体工事や改築工事など施工時に工事車両の出入りに制限を受けるので、工事費用が高くつくということ。

そして、もっと問題だったのは、広い道路から当該地に至る進入路と周りの「長屋」の道路が全て各住宅の敷地による持ち出しによっている「私道」だったということです。
水道や下水道、ガス工事をする際の道路の掘削同意を得るのに、沢山の所有者の同意が必要となるので、大変な時間と場合によっては金銭が要るからです。

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結論としては、金額的には低くなるけれど、現状のままでプロの不動産業者に引き取ってもらうのが現実的な解決方法だということになりました。

このような老朽化した「長屋」をどうしょうかと考えている方も沢山いらっしゃるはずです。
不動産はふたつと同じものはありませんので、個別に調査して費用対効果を考慮したうえで、どうするのが一番いいのか判断するしかないですね。

≪補足≫
今回の「長屋」を売却するのではなくて、”賃貸物件”として入居者を募集する案も検討しましたが、ちゃんとリフォームしても安価な賃料しか期待できないことからそろばんに合わないということで、その案は“没“と判断致しました。

★「不動産の処分」に関する記事

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お隣との境界について

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不動産ナマ知識/相談相手の選択(弁護士・税理士・設計士…)

「相談相手の選択」はとても大事なことです。

 

不動産の問題って、幅が広いので相続に関わる不動産の問題、例えば分割、売却、管理、税金、融資などいろいろなことが頭を駆け巡るわけです。
所有権移転や分割協議書などは司法書士さんに相談して、その後売却になると宅地建物取引業者にバトンタッチです。

でも、こんな人もいますよ。

相続税の問題を相談して申告します。
その後、50坪の駐車場だけは売ってしまおうと、「A先生、売るの手伝ってくれませんか?」ってね。
その駐車場の売却を手伝う?って、普通は「売って下さい!」っていう意味ですよね。
もしもし、A先生は不動産業者じゃありませんよ?

で、A先生は不動産業者に資料渡して、買主を見つけると、手数料相当額を頂戴することになります。
誠に美味しいサイドビジネスです。

※こういう場合、不動産業者が資料の提出、質問、調査への協力をA先生に申し入れると、本業が忙しいのか、怠慢なのか、妙に値打ちを付けているつもりなのか判りませんが、「遅い、的外れ、中途半端」なことが多いですね。悪口言うつもりはありませんが、本当にそうなんですよ^^)

物件調査は?・・・資料受け取った不動産屋さんがします。
重要事項説明は?・・・取引実務を行なう不動産屋さんがします。
土地の測量は?・・・測量士の方に依頼します。
駐車場の契約者の解約手続きは?・・・契約手続きをする不動産屋さんがします。
融資が伴う場合の手続きは?・・・買主さんと仲介業者もお手伝いします。
決裁手続きは?・・・同じく取引する不動産屋さんがします。
登記手続きは?・・・司法書士の先生がします。
売主からの報酬は?・・・先生達が頂きます!

こういうケースが、弁護士・税理士・設計士などの士業の先生にはあったりします。

反対に、不動産業者もそういう相談を受けることがあります。
例えば、不動産って相続の問題で不動産の相続税評価額を算出する場合、多少なりとも何回か経験していれば大よその評価額は算出できるものです。
賃貸マンションの確定申告のお手伝いなんかも、家主さんの代わりに計算なんて普通の不動産屋ならできると思います。
でも、税理士法に引っかかると拙いので、そういう場合は知り合いの税理士さんを紹介したりします。

士業全体の人数が増加し続けているにもかかわらず、AIの発達、依頼者の減少、競争の激化で設計士・税理士さんや弁護士さんもそれなりに大変だと聞いています。

私のような不動産業者、コンサルタントやFP、その他士業の方々それぞれに業務範囲に関わる関連法規があります「餅は餅屋」です。

適切な相談相手を見つけることは依頼者の責任です。スムーズに問題を処理できるかできるかどうかの重要ポイントですので、頑張って下さい!

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不動産ナマ知識/売買取引の習慣、大阪と東京の違い

※関西・関東では範囲が広すぎるので,ここでは解り易さを優先し「大阪と東京」と表現します。

大阪では、相手のことを「自分」と呼び、「アホ」と言われても不愉快な気持にはならないけど、「バカ」と言われると腹が立つ。

お笑いの世界では東京でも大阪弁がかなり浸透していますが,不動産取引の世界では逆に大阪に東京方式の考え方が入り込んできております。
東京では大阪よりもマーケットの規模が大きくて、且つ、金融の世界では世界の中心でもありますので、不動産でも圧倒的な強さを保持しています。
聞けば、東京でそれなりの立地であれば、利回りも表面3~4%確保出来る物件を購入することは至難の技だそうです。
外資系のファンドが日本に来た頃から、大阪方面にも進出し東京方式の取引が増えたのです。
今回は、数ある不動産取引の中でも特に“収益物件取引”に伴う大阪・東京の習慣の違い、≪★保証金・敷金の取り扱い≫≪★税負担の按分方法の相違≫について整理してみました。

★保証金・敷金の取り扱い

■   収益物件で賃借人(入居者)付の物件は、売買する物件の所有権等の移転に伴い、賃借人の方との契約も旧所有者から買主(新所有者)に継承する手続を行ないます。
その際、元々賃借人が旧所有者に敷金や、保証金を支払っているのですが、その賃借人の退去時には敷引・ 解約引きや、保証金の償却などを差引かれた後の金額を返還してもらいます。
物件自体の所有者が売買によって変わるので、新所有者は所有権移転後に賃借人が退去した場合は、「返還金」を支払う事になります。

例)取引金額 1億円 保証金600万円(内350万円解約引き)

上記例の物件を東京方式(保証金返還方式)と称する方法ですると、1億円の物件取引を行ない、その時に売主は将来賃借人に返す予定の250万円(注1)を買主に引き渡します。(※保証金600万円ごと引き渡すケースもある。)

(注1→ 保証金600万円-解約引350万円=返還債務分250万円)

同じく、大阪で1億円の物件購入をした場合“持回り”(返還債務負担)と言って、買主は購入後の退去者に対してその都度返還金を自らの負担で支払うのが一般的です。
取引金額が同じであれば東京方式の買主は“お徳”に決まっていますが、大阪の収益物件を購入する場合はその取り扱い習慣を理解した上で、検討・交渉しなければなりません。

★税負担の按分方法

■   同じく上記例にある収益物件の取引が11月1日決裁とします。
今回の売主が1月1日時点の所有者であるとすると、1年分の固定資産税・都市計画税の支払をすることになります。
仲介業者は、所有権の移転の日でその年間の税額を売主と買主に按分する作業をします。

大阪では下表のように年度初めの4月1日から10月末が旧所有者の、新所有者は所有権移転日から来年の3月末までを負担するように計算しますが、

東京では1月1日から12月31日迄を1年間として案分するケースが多いようです。

例)11月1日決裁の場合で、固定資産税・都市計画税が年額80万円とします。

大阪の場合

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2

売主負担分:467,760円 【4/1~10/31の214日分】

買主負担分:332,240円 【11/1~翌年3/31の152日分】

東京の場合

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2

売主負担分:666,667円 【1/1~10/31の305日分】

買主負担分:133,333円 【11/1~12/31の61日分】

他にも色々商習慣の違いは各地域によってあると思いますので、プロでもその都度気をつけて確認していかないといけないものです。

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不動産ナマ知識/財産評価基本通達6項

「この通達の定めによって評価することが著しく不適当と認められる財産の価額は、国税庁長官の指示を受けて評価する。」(財産評価基本通達6項)


「タワーマンション購入による相続税対策」「アパート経営についる相続対策」を謳った節税策に対して国税庁が、『その相続税対策はやり過ぎ!』だと問題視する場合に使う規定となっています。

ネット上でも実際の判例を見ることができますが、不動産業者や建築業者としてもどうゆうルールなのかは最低限知る必要があると思いましたので、簡単に整理してみたいと思います。

不動産を使った節税策

相続税の課税対象者は年間死亡者の内、約8%でもの凄く多いとは言えません。
ただ、富裕層の保有財産はそれ以外の方の財産とかなり差がありますので、相続税課税対象者にほぼ近い方も含めて非常に関心が高いというのが現状です。
その節税方法も多種多様で、生命保険を使った策、養子縁組で法定相続人を増やす策、生前贈与や教育資金贈与などで相続財産を減らす策等あります。
要するに税金の問題ですので、税理士さんの協力が必要ですが、不動産を使った策は相続税対策の大きな柱のひとつです。

■更地に賃貸アパートを建築する

■タワーマンションを購入する

■収益不動産を借入金で購入する

こんな風に不動産を購入、所有すると例えば現金や預貯金の1億円を不動産に変えると3000万円とか4000万円の相続評価額に変えることも可能です。
不動産を使う対策は金額が大きいのでその効果も大きいし、他の対策に比べて分かりやすいというのが人気の理由なのでしょう。

先の3つの対策は、建物の相続税評価額=固定資産税評価額だということ。
次に、土地は路線価で評価するので、それだけでも地価公示価格の80%程度になるし、小規模宅地等の特例を適用するとさらに相続税評価額を下げることができます。
建物を自宅ではなくて貸家として人に貸せば、貸家の評価(借家権30%ダウン)に出来ます。

借入金で不動産を購入すれば、不動産の相続税評価額より差し引かれるので、大きな節税効果をもたらすというのはアパート建築や収益物件購入を推奨する業者の常套句でもあります。

要するに程度の問題

「財産評価基本通達6項」はそうした行為をダメだと言っているのではありません。
(今のところ)『露骨な節税』はダメだと言っている。
『露骨な節税』とは、例えば余命数ヶ月の段階で数億円するタワーマンションや一棟売マンションをほぼ借入金で購入するとか、相続税の申告が終ったらさっさと売却するとか税務署をなめたような行為をするなってことです。

昔から節税対策と税務署は“モグラ叩き”のような関係です。
おそらく、税務署は役所の中でももっともキッチリ仕事する役所です。
物事には程度ってものがありますので、そこのところは我々アドバイスする側の人間も十分に気をつけないといけません。

★不動産と税金に関する記事

印紙を貼る「課税文書」

個人が消費税課税事業者になる場合

新築物件は『固定資産税評価額』が決まっていないが…

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不動産ナマ知識/相続財産に収益不動産がある場合

相続と投資用不動産の身近な関係

賃貸マンションやワンルームマンションへの投資がブームになっていましたが、不動産投資ブームの波は数十年前から繰り返しあり、既に多くの方が収益不動産を所有しています。

サラリーマン家主さんがマンション投資した結果、5~6戸の分譲マンションを所有しているなんてことも珍しいことではありません。

趣味と実益を兼ねて家主業を行っていたお父さんが故人になってから、残された相続人は収益不動産を含めた遺産をどういう風にしたらいいのかという大きな宿題を負うことになります。

大きなテーマで言えば、「遺産分割協議」の問題ですが、先ず、相続と相続税は違う問題だということを認識しなければなりません。

相続は家主さんの死亡により発生しますが、その中の約8%の人に相続税の納付が必要だということです。

 

死亡者数に対する相続税の課税件数の割合がどれくらいかをみると、2019年は8.3%となっています。実際に課税があった被相続人(死亡者)の数は100人のうち約8人ということです。
課税があった被相続人1人に対する相続税額の平均は、1,714万円となっています。2015年以降は相続税の基礎控除額が縮小されたことで、課税される人の割合は2014年の4.4%から8%台に増加しました。

(生命保険文化センターHPより)

★遺産総額が基礎控除額を下回る場合、相続税はかかりません。

相続税課税対象額=遺産総額―基礎控除額

※遺産総額:預貯金・現金・株・不動産などの合計

※基礎控除額:3000万円+(相続人数×600万円)

 

ここでは相続財産の内の収益不動産だけを見ながら進めますので、相続財産全体の問題は扱いませんので、あまり相続税のことは触れないようにします。

遺産分割については、遺言書がある場合は、原則として遺言書に従って遺産を分けます。

遺言書がない場合で相続人が複数いるときは、話し合いでどうするのか決めないといけません。

その中に一棟マンションや投資用分譲マンションがあったら、どうしたらいいのかというのが問題です。

 

遺産分割/3つの方法

遺産分割には、【現物分割】【換価分割】【代償分割】という3つの方法があるとされています。

 

【現物分割】

現金は長男、株は次男、自宅はお母さんとかいう風に現物をそれぞれの相続人が取得する方法です。
収益不動産も共有名義にできますが、後々揉める可能性が高いということで避けた方がいいとされています。

分譲の収益マンションを複数相続した場合、同じ建物内であれば各相続人に分けても大きな差はないのですが、全く別の場所だとか間取りや面積も大きい小さいなどバラバラだと各相続人によって格差が生じますので、次の【換価分割】【代償分割】などの考え方も頭に入れながら対処する必要があります。

【換価分割】

相続人が取得した財産の全部または一部を換金して、その換価代金を分割する方法です。

相続人がだれも収益不動産の取得を望まないときに適しています。

【代償分割】

例えば、相続人の一人である長男が収益不動産を取得して、他の相続人である次男や長女に現金を支払うというやり方です。

遺産分割は相続人全員の同意が必要です。

特に相続税の納付が必要な場合は、相続発生から10ケ月以内が申告と納税を行うこととされていますので、収益不動産が含まれるとなると遺産分割協議は非常にタイトなスケジュールであります。10ケ月内に合意できそうにない場合は、一旦、法定相続分で取得したものとして申告と納税してから、後日遺産分割協議が成立してから修正申告する方法がとれます。

 

相続で「家主」が変わります!

家主さんの死亡により、金融機関の口座が凍結される可能性があります。
特にこちらから申し入れなくても、なんらかの情報網で金融機関は死亡情報を手に入れます。(絶対とは言えませんが…)

余談ですが、私の父親が死亡した30年程前は、死亡後に郵便局や信託銀行でも相続人のひとりが印鑑と通帳を持って窓口で出金できました。
それ原因で、我が家は長い間揉めて遺産分割が出来ない状態になってしまいましたが。

口座が凍結されると、振込や引落の機能がストップしますので、家賃保証会社や賃借人からの家賃の入金にも影響しますし、管理費や水道光熱費などの口座引き落としも出来なくなります。

相続開始から遺産分割協議が終わるまでは、その収益不動産は法定相続人全員の共有です。

収入も支出も全員のものですので、厳格に言えば「確定申告」する必要が発生します。

 

口座凍結の解除することも出来ますが、相続人全員の戸籍や印鑑証明などを揃えるなどの手間ひまは掛かります。

 

通常の収益不動産の売買と同じように、入居者(賃借人)に家主が代わったことを通知し、家賃の振込口座が変わるのならその旨をお知らせしないといけません。管理会社や家賃保証会社などにも同様の報告をしなければなりません。
水道光熱費やカードの支払いも同じです。

ローンが残っていたら金融機関にも報告して、ローン残高の債務(借金)を相続することになります。

一生のうち、なんども経験しないことを処理しないといけないので大変だと思います。
ちゃんとした相談相手が要るといいのですが、相続人それぞれの思惑や感情なども調整しないといけない損得だけでは出来ない仕事です。
でも、なんとかしないと前に進めません。

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不動産人/仲介業者の独り言②

「大手」だから「安心」とは限らないという話

【事例】

売主Aさんは一棟マンションの売却をするために、大手仲介業者S不動産販売に仲介業務を依頼します。
S不動産販売から物件紹介を受けた当方は、B社に物件を紹介して直ぐに「買付証明書」を受領しました。

その後、売主Aさんから「売渡承諾書」が提出されます。

契約の日時、手付金額なども合意して、S不動産販売は重要事項説明書と売買契約書の素案を作成します。
それから間もなく、S不動産販売から当方に連絡が…「実は、今回の合意金額以上で購入したいという買主Cが現れたので、上司の指示でその話を売主Aに伝えたい」と。
聞けば買主CはS不動産販売の直接の顧客だということが分かりました。
当然ですが、B社は烈火のごとく怒り、S不動産販売の本部に抗議するという声が上がりましたが、当方も誠意を持って話をして事を納めました。
売主Aさんは、B社に対して合意金額からの買い上がりを希望し、B社が買い上がることで一応収まりましたが…

【諾成契約の話】

確かに、正式な契約を交わしていない段階でも、契約日まで合意しているのに他の買主が現れたからそっちにしたいなんてことがあれば、安心して契約できないですよね。

当事者の申し込みと承諾という合意の意思表示があれば契約は成立するという話をお聞きになったことがあると思います。
「諾成契約」(だくせいけいやく)という)

法律上は不動産売買も「諾成契約」で成立するとされていますが、単に売買金額だけでなくて「手付金や決済金の金種」「決済日」「違約金の内容」「引き渡し条件」など諸々の決定事項などを決めないと現実的な売買契約は成立しません。

だから、不動産売買契約の成立は“書面”(売買契約書)の作成義務が宅建業法第37条に定められているのです。

 

【プロとしての品格】

とすると、【事例】にあったS不動産販売が行った行為は、契約成立前なので問題はないとも言えますが、社会通念上は許される行為ではありません。

売主買主が契約合意した後に、違う客にそれ以上の金額で購入意思を取りつけ、そちらの商談を進めようとするなんてことは、「自分都合」以外のなにものでもありません。

宅建業者は宅建業法第37条や第47条により業務について誠実な対応を求められています。

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■(宅建業法第31条)業務処理の原則

宅地建物取引業者は、取引の関係者に対し、信義を旨とし、誠実にその業務を行わなければならない。

■(宅建業法第47条2の3)

宅地建物取引業者等は、前二項に定めるもののほか、宅地建物取引業に係る契約の締結に関する行為又は申込みの撤回若しくは解除の妨げに関する行為であって、第35条第1項第14号イに規定する宅地建物取引業者の相手方等の利益の保護に欠けるものとして国土交通省令・内閣府令で定めるもの及びその他の宅地建物取引業者の相手方等の利益の保護に欠けるものとして国土交通省令で定めるものをしてはならない。

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【誰もが“半沢直樹”にはなれない】

単に自己の利益や、「買付証明書」や「売渡承諾書」が法的な拘束力がないと軽んじ、自分以外の関係者を翻弄するような行為は“行政処分”されることもあります。

名の通った大手仲介業者であっても、本当にバカなことをするものだと呆れてしまいます。

ただ、S不動産販売のまだ若い担当者の行為は、上司からの指示で止むを得ないということは理解できました。

勤め人の辛いところは、理不尽な指示でも従わなければならない時があるもので、わたしも経験があります。

誰もが“半沢直樹”にはなれませんが、「将来、ひとの上に立ったらこういうことをしない上司にならないとイケない」と伝えておきました…不動産業者もいろいろ、上司もいろいろであります!

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