不動産ナマ知識/「貸し渋り」「貸し剥がし」

数年前に比べると不動産投資に対する融資姿勢は厳しくなっていることは間違いありませんが、でも冷静に考えれば今のような状況が通常の状態なのかも知れません。

「貸し渋り」

アベノミクスの金融緩和策と低金利政策で、不動産に向かってドッとお金が貸しやすくなったお陰で、投資用マンションや一棟売収益ビル・マンションなどの買主さんはフルローン(満額融資)を受けることも珍しくない状況が続きました。

スルガ銀行やその周辺で商いをしていた不動産業者、レオパレスなどの地主さん向けの建築業者と組んで積極的に融資を行ったきた金融機関のお陰で、不動産融資に対するお金の流れは厳しくはなっていても全く駄目かというほどでもないのです。

だから、今の状態を「貸し渋り」とは言い切れないとは思います。

でも、ついこの間までの融資姿勢を知る人は「貸し渋り」のように感じてもおかしくはありませんよね。

「貸し剥がし」

昭和と平成の境目でのバブル破綻の際、巨額の不良債権を抱えた金融機関は自己資本比率の改善、経営の安定化を図るために、「貸し渋り」に加えて「貸し剥がし」も行いました。
当時、所有者の同意なしに銀行が買主を探すなんてことがよくありましたし、リーマンショックの時もそのような動きがありました。

勿論、買主はその金融機関の取引先ですから物件を購入する際の資金は融資も含めて問題はありません。

でも、なぜ所有者の同意無しに物件を売ろうとするのか?

通常であれば、借主(所有者)が返済を滞ったり、契約内容に違反があったり、経営不振で倒産などの自体が生じたので金融機関が「期限の利益の喪失」を恐れて手を打つことは有り得ます。

当時はそうではなくて、黒字経営している不動産会社が毎月ちゃんと返済しているのに、一括返済を求められたということがありました。

理由は、金融機関からみてその会社のバランスシートが崩れているということです。

つまり、所有している不動産の価値が下がって、”担保割れ”していると金融機関は言っているのです。

大幅に景気が悪くなると言うことは、収益のバランスがチャンとしていても、現物の不動産を評価して値崩れしていると判断できれば、金融機関は債権を回収することができると言うことです。

これが「貸し剥がし」の怖さです。このようなことはそう頻繁にはありませんが、一般的に不動産購入には2~3割の資金が必要だと言われている理由はこういうこともあるからなのでしょうか。

不動産業界の会社は他の業界よりも、借入依存率が高い業界です。

景気が良いと一気に成長しますが、逆に悪化するとバタバタと倒産するという繰り返しの業界でもあるのは、そういうことなのでしょう。

「他山の石」の教訓

そんな風に過去に大損をした不動産会社を「他山の石」として、一般の不動産投資家の皆さんは二の舞を踏まないようにして欲しいと思っています。

現実的に考えると、フルローンで購入した投資用不動産は長い目でみれば、近い将来で(実質的)赤字になる可能性が高いので、世間の景気の良い時に売ってしまうか、本業の収入に余裕が出来たときに借入金を減らす努力をする必要があります。

また、出来るだけ空室期間を少なくして安定した返済原資を確保し、不必要な管理費や高額なリフォーム費用を支払うこともないように気をつけましょう!

今だけのことだけじゃないて、少し先のことも考えてみられては如何でしょうか?

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「融資が厳しくなると、物件価格は下がる」のか?

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たまたま、『闇営業』謝罪会見を見て・・

こんどは吉本興業の岡本社長の会見です。

お顔は見たこと無かったので、想像していた大吉本興業のトップにしてはライトな感じでしたね^^)
『おまえら、テープ回してないやろな』ってヤクザみたいな表現で冗談ゆうなんて、凄いお笑いのセンスの持ち主なんだと知ってしまいました!
Q&Aはちゃんと練習していたはずですが、なにかチグハグな答弁で、会見しなかった方がよかったですよ。

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たまたま、チャンネルを変え捲っていたら、CS放送で『闇営業』問題で謹慎処分だった宮迫さんと田村さんの謝罪会見が始まっていました。
何気なしに見ていたのですが、二人の発する言葉に熱いものを感じて、最後まで見てしまいました。

その中で、吉本興業とのやりとりをお話していましたが、相当の覚悟をして発言していることで、余計に二人の必死さが伝わる会見でした。

大きな組織に対して真っ向からぶつかることは、個人としてはもの凄い大変なことですから。

我々のような不動産業界でも、未だに雇用関係がかなり劣悪な会社もあります。
ましてや、少し前ならゴミのように扱われる話なども穿いて捨てるほどありました。

何の知識もなく入社しても、3ヶ月間ゼロなら首、数百人の従業員がいる建売会社でも退職金を支払ったことはなく、小さい会社なら社会保険にする入れない・・・

給与制度も固定給部分は月額10万円とか20万円とかで、歩合も少ない上に商売のネタ自体自分で見つけるなんて会社もあります。
小規模な会社は、家庭的でいい部分もあるのですが、自分の意見を社長に聞いてもらうってことは難しいものです、「エラそうなこと言うんやったら、辞めて自分でやれや~!」てね。

宮迫さんや田村さん、今後のことは考えられないって言っていましたが、心の叫びは視聴者に届いていますから大丈夫ですよ。

吉本から離れても、みんな応援すると思いますから!

※それにしても、質問する人の中には二人に対するデリカシーのない、失礼なものもあったのが大変残念でしたね・・・

「言葉多きは品少なし」なのか?

参議院選挙の活動で政治家の皆さんは声を枯らして、氏名や政党名を連呼して回っておられます。

新聞紙上では政治家の失言を取り上げて、これは普段思っているから口に出るのだ、本音だと口撃しています。

大阪の人間は、東京の人の2~3倍よく喋ると言われています。

一説によれば、昔の「大坂」は商人の都で、商品を売るのに黙っていては売れないし、口八丁手八丁でアピールしないといけない。そのお陰で、未だに大阪の人はよく喋るし、面白いことを言って気を引くことが当たり前になっているということらしいのですが・・・

我々、不動産業者もよく喋ると世間では思われている職業です。
セールスの世界では、応酬話法という訓練をしたりするそうです。
お客さんが「どうして?」と言えば、間髪を入れずに「それはこういうことです」と、応酬する練習をすることによって、商談をスムーズに進めるのです。

確かに、お客さんからの質問にいちいち沈黙していては、信用してもらうことは難しいかも知れません。
でも、咄嗟に口からでた言葉が必ずしも正しいとも限らないし、よく考えると相手に対して配慮を欠く言葉が混じっているかも知れません。

「男の喋りはみっともない」「覆水盆に帰らず」と言う言葉もあります。

”よく喋る人”と、”無口な人”とでは相手に伝える能力に差はないということを聞いたことがあります。

やっぱりよく考えてから、言葉を発しないといけないと思う選挙期間中のひと時でした。

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不動産人/当事者間の売買は危険です!

不動産取引は安全に完結しよう!

通常は不動産売買は仲介業者が売主・買主の間で両方の意向を考慮して安全に取引が成就できるように進めます。

勿論、売主・買主が直接、口頭で売り買いの合意をする(諾成契約という)ことでも、契約は出来ます。
そして、売買契約書という課税文書(印紙を貼っている書類)にするこことによってもしもの紛争が起こってもその売買契約書の内容が優先されるという安心感があります。

不動産売買では「言った、言わない」が一番最悪です・・・
個人間の売買であれば、相手が全く知らない人ということはないでしょうから、揉めてしまうと折角の人間関係までダメにしてしまうことになります。

個人間の直接取引のメリットは、仲介業者に支払う仲介手数料が要らないということだけですし、金融機関の融資を受ける際にも売買契約書や重要事項説明書の提出を前提にしている金融機関もあります。

不動産取引で起こった揉め事は、結果として仲介手数料よりも高い報酬(?)になりますので、何が一番大事なのかをよく考えてから行動に移りましょう。

仲介手数料をまけてもらって安心を買う!

仲介手数料が負担だというのであれば、単純に仲介手数料を安くして契約の労を取る「不動産会社」を探せばいいと思います。

また、年配のお父Aさんに代わって息子CさんとBさんが商談に合意した場合、本当にAさんがちゃんと理解しているのか確認する必要がありますので、第三者の司法書士さんや仲介業者による確認作業は必須です。
また、何らかの理由で通常ではありえない底地の売却、他人の所有地の売買なども売主・買主の合意だけでは危険な取引です。

仲介業者も何の意味も無いのに、単に報酬を請求することはありません。

★売買契約に関する記事★

高齢者の不動産取引

個人の低額不動産売買契約について

相談相手の選択(弁護士・税理士・設計士・・・)

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不動産ナマ知識/相続税の物納(不動産)

国税庁のHPによると、平成28年分の相続税の申告状況の概要が簡潔にまとめられていて今の状況がよく分かります。

 

【相続税の対象者の増加/物納の減少】

1被相続人の数

平成28年中に亡くなられた方(被相続人数)は約131万人。
この内、相続税の対象となった人数は、約10万6千人、その割合は8.1%。

平成25年度税制改正により、基礎控除額の引き下げが行われる前は約5%程度だったと覚えているので、随分増えたわけです。

2課税価格と税額

課税価格の合計は、14兆7813億円、被相続人一人当たり1億3960万円。
その税額は、1兆8681億円、被相続人一人当たりでは1764万円。

3相続財産の構成比率

相続財産の金額による構成比は、
『土地38.0%/現金・預金31.2%/有価証券14.4%/家屋5.5%』です。

『土地と家屋の合計では、43.5%』となり圧倒的に「不動産」の割合が大きいことが分かります。

また、国税庁のHPには、「相続税の物納処理状況等」のページがあって、毎年度の物納申請件数と許可された件数や取り下げや却下件数などが分かります。

この表を見ると、実は物納が10年前、20年前に比べてもの凄く減少していることに驚きます!

相続税の物納処理状況等/国税庁 ←クリック

平成30年度の申請件数はたったの99件で、そのうち許可された件数は47件と驚くほど少ないのです。許可された47件の金額は280億円ですから、1件当り5億9557万円。

【物納が少なくなってきた訳】

相続税はお金で支払うことが原則ですが、金銭納付が難しい人の為に、一定の財産での物納が認められています。

そのひとつが「不動産」です。

平成11年度の1%弱にまで不動産の物納が減った原因は、バブル崩壊後に地価が下落し金銭納付が難しくなった納付者が増えたことから、平成4~6年頃から物納申請件数は急増、さすがの税務署も処理するのに困って平成18年の税制改正で申請件数を抑えに掛かったわけです。

特に厳格化するとして、測量や境界確定に関する書類を最長1年以内(但し、利子が要る)とは言え、敏速に提出しなければならないことになったことが大きい。

測量や道路明示に掛かる時間は物件にもよりますが、大阪市内など隣地所有者が数人の物件でも数ヶ月、費用も数十万円、場合によってはそれ以上掛かる場合もあります。
隣地に厄介な人がいたり、所有者が相続などで数十人居たり、外国に居たりするとその作業は手間隙が思ったよりも掛かります。

生前から相続対策を考えていて、現金は別の策を講じてあまり保有しないようにし、多くの不動産を引き続き子供達に引継ぎ、物納したい不動産は測量手続き進めておくなどの準備ができる地主さんでないと物納制度を利用できにくくなったと思われます。

また、物納できない不適格な不動産には、未測量物件の他に①担保に入っている物件、②相続人間で争いがある物件、③古年建物④敷金返還を要する物件などもあります。

【時間との戦い】

物納の申請は相続発生後から10ヶ月以内と、通常の相続税の申告、納税の期限と変わりません。
通常の相続でもバタバタなのに、物納する「不動産」が決まっていない場合はその手続きだけでも大変で、ハードルはもの凄く高いことが想像できますね。

★相続に関係する記事★

不動産と相続放棄の関係

空き家問題と相続&賃貸の関係

実家の処分はなぜ揉める?

所有者不明の土地

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『新聞記者』 松坂桃李

ひさしぶりに、ちゃんとした骨太の映画を見てまいりました。

東京新聞・望月衣塑子さんの同名書籍を元に、現安部政権の不都合な真実を彷彿とさせる映画『新聞記者』です。

官邸主導の新設大学計画・政権に近いマスコミ人の起こしたレイプ事件もみ消し、映画の中では内調と呼ばれている内閣情報調査室の情報操作などここ数年に起こった数々の時間が官邸の策略だとするストーリーが生生しい。

組織の中の個人が良心に反して、異常な仕事をすることへの葛藤や難しさを感じさせる映画です。

日本映画では少ない社会派映画ですので、必見の価値ありです。
松坂桃李は上手ですよね、『娼年』に続いて難しい役をこなしている最近の役者さんではトップじゃないかと思います。

気分が良かったので、帰りに食べた大好きな“鰻”も格別でした!

★映画の話

「ボヘミアン・ラプソディ」

「焼肉ドラゴン」

セント・オブ・ウーマン/夢の香り

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