不動産人/高齢者の意思・能力

2020年9月現在、全人口の28.7%が65歳以上の高齢者という割合です。(総務省統計局)
4人に1人が高齢者の時代ですが、2060年には4人に1人が75歳以上になるそうです。高齢者がらみの不動産取引はドンドン増えることは間違いありません。

高齢者がらみの不動産取引に関しては、「購入」よりも「売却」の方が多いと予想されます。
ではそもそも高齢者とは何歳からなのか?
コロナワクチン接種でも、線引きされましたけど、75歳以上は「後期高齢者」65歳以上74歳までは「前期高齢者」となっています。
でも、現実的には65歳や70歳の方は、「老人」というにはまだまだ若々しい人が圧倒的に多いですよね。
「認知症」でなくても、歳をとると判断する能力や記憶力も衰えがちになるもんです。
そこで、判断能力が低下している高齢者を守るために、不動産売買契約を白紙解除できる保護策があったりします。

例えば、【契約不成立】としては次のような契約行為がそれにあたります。
詐欺的なやり口ですが、高齢の所有者に適当なことを言って、本人に実印を押させて売買契約をさせるような方法をすると、その売買契約は不成立となります。
また、【意思能力欠如】の要件は、結構複雑です。
「意思能力」は売買契約を締結すると、どのような責任や義務があるのか、どんな権利が得られるのかを判断できる能力のことです。
「認知症」「泥酔状態」だと契約は無効となる可能性がありますが、まだらボケみたいにハッキリしている時もある人、酔う前にチャンと判断できていた時も話し合っていたりすることもありますので、一概に意思能力が欠如している人だから契約は無効になると言いきれません。
80も超えている立派な高齢者なのに、「高齢なので、後見人をつけて欲しい」とか「医師の診断書が…」という風なことをお願いすると、気分が悪いと激怒して契約を辞めたいと言われてしまった業者さんの話を聞かされたことがあります。

年配者はそれなりにプライドもありますし、自分ではまだしっかりしていると思っているものです。
不動産業者としても、そこのところをわきまえておかないと、大きな落とし穴にはまってしまうかも知れませんのでご用心ください!

★高齢者に関する記事

高齢者の不動産取引

高齢者の「終の住まい」

高齢入居者との賃貸契約

不動産取引の2つの高齢化問題

////////////////////////////////////////////////////////////

事業用不動産の売却・購入・買い替えなどのご相談はお気軽にご連絡お願い申し上げます。

≪一棟売マンション・収益ビル・倉庫・工場・遊休地・相続物件など≫

TEL06-6360-9791

南森町不動産の「会社案内」

南森町不動産の「物件情報」

南森町不動産の「お問い合わせ」

 

不動産人/不動産景気の遅効性

今の時期、コロナ抜きには何も語れません。
コロナ第5波の大きな波の真っ只中ですけど、確かに去年の第1波の時のような緊張感は感じられません。
大阪でも緊急事態宣言やまん延防止措置がずぅ~と続いているので訳が分からなくなっています。
そこに今週はずっと大雨ですから、気分は最悪です。

【不動産価格の遅効性】

景気停滞により不動産業界が落ち込む場合、生活の基盤である不動産業界は他の業界よりも後から影響を受けるというのが通説です。
不動産業界への新型コロナウイルスの影響は限定的にとどまる可能性が高いとも言われていますが、コロナ前にそろそろ不動産価格が調整局面に入ったと囁かれていたことを忘れていませんか?
それが、コロナ感染が始まり従来からの低金利に加えてコロナ禍の金融支援策で市中にお金が溢れて不動産価格を支える役目を果たしているのです。
そのお陰で、売り物件が極端に少なく、その結果実体経済は悪いにもかかわらず物件価格も下がらないのです。
最近では、購入意欲のある人でも、なかなか希望物件に出会うことが難しい状況になっています。

 

【空室期間長引く傾向に】

最近よく耳にするのは、賃貸マンションの空室期間が長引いているということです。
ここ数年はマンションブームだったこともあり、賃貸マンションを建てる人、買ってマンション投資をする人、それにお金を貸す銀行などでお金は回っていました。賃貸マンションを借りようとする人も物件選びも幅広く検討できたのですが、いきなりのコロナ禍で学生や単身者の社会人も簡単に引越しできるような状況でもなくなっています。(賃貸物件の世界だけは「人流が抑えられている」ということか…)
それに元々人の数より住居数は上回っていたのですから、賃貸マンションの客付は難しくなり、動きは鈍くなって当然なのでしょう!
入居者の確保が手間取り始めると、不動産の収益に影響します。
長い目で見れば、利回りが低下する可能性が出てきます。
当初はコロナ禍の影響を受けていなかった不動産業界にも、ジワジワと悪影響が近づいて来たような感じがします。

//////////////////////

事業用不動産の売却・購入・買い替えなどのご相談はお気軽にご連絡お願い申し上げます。

≪一棟売マンション・収益ビル・倉庫・工場・遊休地・相続物件など≫

TEL06-6360-9791

南森町不動産の「会社案内」

南森町不動産の「物件情報」

南森町不動産の「お問い合わせ」

 

不動産人/水漏れで水道代が高額に…

先日、知り合いの仲介業者さんから「一棟売マンションの売買契約の数日前に、水道代が100万円位になっているのが分って…」という話を聞きました。
水道料金の支払いは、基本的には2ヶ月に1回です。

(理由は、水道局のメーターの検針に来るのが2ヶ月に1回だからです。)

先回の水道量から大幅にアップしていたのが判明したのが、契約数日前だったから大騒ぎになったということです。

 

漏水箇所によりオーナー負担も

一般住宅と違い一棟マンションの場合は、複数の住居があります。
各戸の水道代は、ワンルームなどでは定額2000円にしていたり、メーター検針して使用料に応じて徴収するケースもあります。
分譲貸マンションの場合は、各戸の使用量に応じて賃借人が水道局や管理会社に支払いを行います。
下図のあるように道路から建物の親メーターまでに水漏れがあった場合は、マンションオーナーの負担は発生しませんが、親メーターから建物内の各住戸に配管されている部分の水漏れはマンションオーナーの修繕・費用負担が必要ですので、水漏れがどこで起きているのか確認が必要です。

(大阪市水道局HPより)

地下漏水の場合は減額50%が限度

もし、建物側で水漏れが発生していて、高額な水道料金になってしまっていたら、マンションオーナーの負担軽減する制度があります。
但し、目視できる箇所からの水漏れは減額の対象外です。
大阪市水道局では、次のような原因を減額対象とするとしています。

  • メーターの取付又は取替の不備による漏水

  • 地下、床下、壁内等の配管の破損等による漏水

  • 水洗便所等の故障による漏水

  • 受水槽ボールタップの故障による漏水

  • 天災その他の災害による給水装置の破損等による漏水

■漏水箇所により減額割合は異なる

■③④は一度限りの適用

■減額対象期間は、修繕が完了した日をはさんだ前後2検針分

■減額申請は、正当な理由がない限り、漏水の事実を知った日または天災その他の災害による被害を受けた日の翌日から起算して6ヶ月迄に行うこと

 

★不動産管理に関する記事

投資用マンションの修繕積立金

善管注意義務(賃借人の責任)

修繕費と減価償却処理

//////////////////////

事業用不動産の売却・購入・買い替えなどのご相談はお気軽にご連絡お願い申し上げます。

≪一棟売マンション・収益ビル・倉庫・工場・遊休地・相続物件など≫

TEL06-6360-9791

南森町不動産の「会社案内」

南森町不動産の「物件情報」

南森町不動産の「お問い合わせ」

 

不動産ナマ知識/相談相手の選択(弁護士・税理士・設計士…)

「相談相手の選択」はとても大事なことです。

 

不動産の問題って、幅が広いので相続に関わる不動産の問題、例えば分割、売却、管理、税金、融資などいろいろなことが頭を駆け巡るわけです。
所有権移転や分割協議書などは司法書士さんに相談して、その後売却になると宅地建物取引業者にバトンタッチです。

でも、こんな人もいますよ。

相続税の問題を相談して申告します。
その後、50坪の駐車場だけは売ってしまおうと、「A先生、売るの手伝ってくれませんか?」ってね。
その駐車場の売却を手伝う?って、普通は「売って下さい!」っていう意味ですよね。
もしもし、A先生は不動産業者じゃありませんよ?

で、A先生は不動産業者に資料渡して、買主を見つけると、手数料相当額を頂戴することになります。
誠に美味しいサイドビジネスです。

※こういう場合、不動産業者が資料の提出、質問、調査への協力をA先生に申し入れると、本業が忙しいのか、怠慢なのか、妙に値打ちを付けているつもりなのか判りませんが、「遅い、的外れ、中途半端」なことが多いですね。悪口言うつもりはありませんが、本当にそうなんですよ^^)

物件調査は?・・・資料受け取った不動産屋さんがします。
重要事項説明は?・・・取引実務を行なう不動産屋さんがします。
土地の測量は?・・・測量士の方に依頼します。
駐車場の契約者の解約手続きは?・・・契約手続きをする不動産屋さんがします。
融資が伴う場合の手続きは?・・・買主さんと仲介業者もお手伝いします。
決裁手続きは?・・・同じく取引する不動産屋さんがします。
登記手続きは?・・・司法書士の先生がします。
売主からの報酬は?・・・先生達が頂きます!

こういうケースが、弁護士・税理士・設計士などの士業の先生にはあったりします。

反対に、不動産業者もそういう相談を受けることがあります。
例えば、不動産って相続の問題で不動産の相続税評価額を算出する場合、多少なりとも何回か経験していれば大よその評価額は算出できるものです。
賃貸マンションの確定申告のお手伝いなんかも、家主さんの代わりに計算なんて普通の不動産屋ならできると思います。
でも、税理士法に引っかかると拙いので、そういう場合は知り合いの税理士さんを紹介したりします。

士業全体の人数が増加し続けているにもかかわらず、AIの発達、依頼者の減少、競争の激化で設計士・税理士さんや弁護士さんもそれなりに大変だと聞いています。

私のような不動産業者、コンサルタントやFP、その他士業の方々それぞれに業務範囲に関わる関連法規があります「餅は餅屋」です。

適切な相談相手を見つけることは依頼者の責任です。スムーズに問題を処理できるかできるかどうかの重要ポイントですので、頑張って下さい!

//////////////////////

事業用不動産の売却・購入・買い替えなどのご相談はお気軽にご連絡お願い申し上げます。

≪一棟売マンション・収益ビル・倉庫・工場・遊休地・相続物件など≫

TEL06-6360-9791

南森町不動産の「会社案内」

南森町不動産の「物件情報」

南森町不動産の「お問い合わせ」