昨今、リーガルチェックと称して法的な問題がないかをチェックするケースが増えています。不動産取引、特に売買契約って事前に弁護士さんに見てもらえば安心ですよね。
ただ、我々の不動産業者の仲間内では、弁護士さんが取引の経緯や背景などを無視して単に法律的なトラブルが起こることを前提にしたチェックをするために、取引相手をあたかも問題児かのような前提でまるで訴訟しているかのように加筆して契約自体がトラブルになるケースを知っています。
弁護士さんもお金をもらっているので、妙に張り切るのでしょうね。
また、弁護士さんも専門分野がありますので、不動産取引に精通している方に依頼しないと面倒くさい問題が発生するかも知れません。
そもそも契約って売主と買主が合意することで成り立ちますが、あれやこれや言い出すと本来の一番大切な部分がどこかに行ってしまって、どちらか片方にだけ有利な契約書になってしまいます。
宅建協会か全日という大きな団体に加入している多くの不動産業者はその団体が規範とする契約書を使っています。
その契約書の条文と異なる合意内容が必要な場合は、特約条項の欄で追加条文を加筆します。
ですから、概ね特約条項の条文に気を付けてチェックをすることになります。
【例】
■隣地との越境物に対する対応についての取り決め
■建物内のテナント契約を停止条件とした売買契約を記載する
■契約後、決済までに施工する工事内容と期日や費用負担についての取り決め
■収益物件の賃料の清算方法について本文とは違う合意内容である場合
■建物内の設備に関して、残置物とするか、一定の保証期間を決める取り決め