少し前の朝日新聞で、「固定資産税への疑念」というコラム記事を読みました。要するに、次の3つの疑念があるという内容です。
①3年毎の評価額変更をするために、約1億8000万筆の土地と、約6000万棟の家屋を自治体からの依頼により不動産鑑定士が評価を算出すること。
②海外ではドイツのように、6年毎に評価替えを行うことになっていたが、膨大な手間ひまが掛かる為に、実際には断念している違憲状態だそうだという。
現在ではどんな課税方法がいいのか議論中だとか。
大阪市の令和3年3月の予算によると、歳入予算(100%)の内、市税収入(40%)の内の半分が固定資産税と都市計画税(20%)です。
大阪市以外でも概ねそれぐらいの割合はあるはずで、確かに税収の大きな柱です。
ちなみに、その固定資産税と都市計画税の額(367270百万円)は、大阪市の人件費を賄って余りある金額です。
③日本の固定資産税は「適正な時価」を課税標準としているが、それは税収を確保したい市町村などの自治体が依頼した不動産鑑定士さんが作業を行っている。
そこに忖度は存在しないのか?・・・と疑念を問うているというコラムです。
今回、このページを書くにあたってネット上の関連記事を読んでみると、今年1月に朝日新聞、2月に東洋経済誌が茨城県で不動産鑑定の評価業務をずさんな契約手法で依頼していたことがスッパ抜かれていました。
茨城県の大半の市町村が評価業務を随意契約で発注し、入札で発注先を決めていた市町村より最大で4倍以上の開きがあったとのこと。
果たして、固定資産税の評価って「適正な時価」に基づいて算出されているのか疑ってみる必要はありそうな気がします。
Yahoo不動産の質問コーナーに、「固定資産税とは、大雑把に言えば、国や市町村という大地主がいて、それの使用料という年貢(税金)を毎年払っているという事」という回答がありましたが、ある意味それは正解だ。 |