不動産ナマ知識/『道路』について

購入を検討する物件が「道路」にどの様に接しているのか、それが凄く重要なことはご承知のことでありますが、「道路」をテーマにしたお話しは奥が深くて多岐に渡るので結構大変です。

一般的には、既存の投資用マンション購入することが検討しやすい理由の1つに、「道路」にそれほど気を使わなくいいこと言うことがあると思います。 1棟マンション購入の場合「道路」の意識は物件からの景色、車と道路の関係くらいで、購入者はもっぱら“お金(収支)の問題”に気持ちがいくのではないでしょうか。 それに比べて更地や中古住宅等を購入しようとする場合(反対に売却する場合も)や、建築計画をするときなど「道路」の重要性は最重要課題であります。

道路幅員は側溝を含み、側溝の淵までを道路の幅とします。
また、道路は真ん中で膨らんでいるもので、雨水などが側溝に流れるように作られていますので、道路幅員を測るときに、道路に巻尺をべたっと這わして測ると、実際の道路幅員よりも少し長くなったしまいます。ですから、正確に測るには巻尺などをピンと張った状態で測るのが正しい測り方です。

■   土地や土地付建物を売買するときの「道路」

建築基準法上の「道路」は、原則として幅員4m以上で公道(国道・府道・県道・市道・町道等)でも私道でもかまいません。 幅員4m未満の道でも特定行政庁(注1)が指定したものが、よく『2項道路』(注2)と呼ばれる道路で、現況道路の中心線から両サイドに2mずつセットバックしたところが道路境界線となります。 道路負担した面積は通常取引対象面積の価格には含まないことが多いのですが、たまに「坪なんぼ?(=大阪弁で[坪単価で幾らですか?]の意)」「(道路部分も含めて)坪**円です」なんて云うこともありますので、有効面積なのか私道を含めた全体面積なのかは再確認が必要です。

建売住宅などで多い『位置指定道路』は調査も厄介なものです。 住宅を効率良く建てるために例えば下の図のように道路を作って特定行政庁に認可してもらうものです。

道路の仕様(アスファルトとか砂利敷き)は決まっていても、その権利関係は様々で一律では有りません。 その道路の名義が後に府や市が引き取ってくれればすっきりするのですが、全体の住宅の共有持分であったり、建物の前だけそのその住宅の名義で持ち寄っていたり、分譲業者の名義のままでその会社は既に無くなっていたなんてこともあるので、現地を目視しただけでは解からないのです。
それのどこがよろしくないのか言いますと、例えば上下水道やガスなどの配管をやり直す時など、道路の持ち主の同意・許可が必要になり了解を得る為に“承諾料”が必要になるなどの交渉や費用の問題が絡んでくるし、もし所有者が捉らないときその手続きはとても大変な手間と労力を要するからです。

たかが「道路」なんてと何気なしに思っていても、維持管理するには費用も発生するものですから、権利関係のスッキリしないものはよろしくありません。 不動産は登記簿上の面積と実際のそれとが必ずしも同じだとは限りませんが、マンションのパンフレット表示が壁心で、登記簿は壁の内法で表示しているというようなことは特に問題ではありませんが、古くからある分譲地や最近測量していない土地などは現実に登記簿と実際の面積が相違しているものが沢山あります。
それは昔の測量方法と今の方法が異なっていたり、隣地との立会いで境界の変更、未測量だった…等の様々な理由からです。 実際の大きさや物件の現状を知るためにも、土地を購入する際は出来るだけ実測図付で取引をした方が良いでしょう。 (入札物件は別として)最近は買主も実測取引を希望するのが殆どで、公簿取引(注3)ですることは少なくなりました。

実測取引となると隣接地同様、道路と面しているところの境界もハッキリさせ実測図(注4)の作成が必要となりますので、道路の所有者(国・府県・市町村・個人・法人)との立会いがあり、買主も物件そのものをより正しく把握できるからです。

(注1)   特定行政庁

建築主事を置く市町村の区域については当該市町村の長をいい、その他の市町村の区域については都道府県知事をいいます。

(注2)    2項道路

建築基準法第42条には、「道路」について定めていますが、その2項に4m未満の道について書かれています。その為、4m未満の道路のことを「2項道路」と言っています。

(注3)    実測取引と公簿取引

実測取引…決済時には測量により実測面積が確定していて、売買代金の授受をおこなう取引。   公簿取引…登記簿面積により売買を行ない、実測面積との精算をしない取引。

(注4)    確定測量図と現況測量図

確定測量図…売買対象地とその全ての隣接地について、隣地所有者立会いの上で境界確定(民民・官民)を行ない、作成された測量図であり実測取引にはこの測量図を採用する。

現況測量図…売主(所有者)が必ずしも全ての境界確定をしないで作成された測量図。

『都市計画道路』として当該地の一部が、将来立ち退き予定のあるものも結構身近に存在します。 何十年も前に計画されたものが実行されず、役所の図面上だけで確認できるなんてものもありますし、その対象地の所有者はタイミングによっては《立退き料》や《物件の買い替え》により、立ち退き料を頂いて美味しいものになる可能性もありますし、当然、その逆のケースもあります。
直接に立ち退きを迫られる当事者でなくても、近隣の土地所有者の方々も将来道路が完成すれば周辺の状況が大きく変化し、その所有物件の価値が大きく変化することになったりします。

■   建築しようと計画するときの「道路」

現状が幅員4m以上(6m以上の場合もあります)、間口2m以上の接道が満たされていなくても、私道負担(所有地の一部を道路に提供する)や2項道路として認められれば、建築基準法上の道路として建物を建築することも出来ます。 その際考えないといけないのは、都市計画で定められた容積率と前面道路の幅員によって容積率の制限がある点でしょう。 例えば、4m道路に接している敷地で住居系の用途地域で容積率300%の場合、160%の容積率が適用せれます。 用途地域が住居系の場合と、その他の場合で次のように扱いが違っています。

建築物の前面道路(2以上あるときは幅員が最大なもの)が12m未満のときは、定められている容積率と下記の算出値と比べて厳しい方の数値を採用します。
住居系の用途地域等 前面道路のメートル:数値×4/10
その他の用途地域       〃    ×6/10

★物件調査の実務に関する記事★

目には見えない「道路」?

そもそも「登記簿」の話

更地渡し

地目(ちもく)の話

【坪・帖・間・尺】

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不動産人/高齢入居者との賃貸契約

自分が63歳になっているからなのか、最近自宅周辺や仕事で出かけたときなど、自分より年齢が高そうな人がやたらと目に付くことが最近特に気になっています。
この間、ドコモショップに行ったときも、お店に来ているお客さんが全員高齢者でした。

この間、分譲マンションに住んでいる友人が、お隣の方が鍵を無くしたということで自宅に入ることが出来なくなって、九州に居る娘さんに連絡を取ったりして大騒ぎになったそうです。
数時間後に、鍵がご自身の首に掛けていたことが分かり、一件落着したそうです。

そんな風に身近なところにも高齢化の波が急速に押し寄せていることが感じられます。

もはや、ワンルームタイプの賃貸マンションにも高齢者の方が入居を申し込んでくることも珍しいことではありません。
家主さんは孤独死や認知症、火の取り扱いなどの心配で、入居を承諾をして問題ないのかという気持ちを持っています。

孤独死の場合は、死亡後の荷物の処分や遺体の引取主が速やかに行動してくれるかの問題、、認知症や火元の確認等の場合は、その程度を誰がどう判断するかによって対処の仕方が違ってきます。

そういう事故に対する裁判の事例はいろいろあるみたいですが、個々のケースによって事情が違うので判例も同じではありません。

まあ現実問題としては、最低限連絡の取れる親族が近くにいること、その人を保証人にすること、家賃保証会社に加入してもらうことは必須条件ですね。

★高齢化に関する記事★

賃貸マンションと孤独死について・・・その1

賃貸マンションと孤独死について・・・その2

賃貸マンションと孤独死について・・・その3

高齢者の「終の住まい」

不動産取引の2つの高齢化問題

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不動産ナマ知識/「老後2千万円蓄え必要」金融庁報告書の余波

6月3日に金融庁が発表した「人生100年時代を見据えた報告書」が、大騒ぎの火種となってしまいました。
長くなる定年後の人生、じわり減り始めた公的年金、そして超低金利が続く中での運用難の時代を皆が実感し、将来への不安を感じ始めている。
そんな時に、95歳まで生きるには夫婦で約2000万円の蓄えが必要だと発表したのだから無理もありません。

高齢者の間に老後資金の不安が強まったのが平成30年頃からだったから、今多くの高齢者は「長く働く」ことを理解し始めていると思います。
公的年金だけは生活できないことを知っているけど、政治家は「100年安心」だと言っていたこともチャンと覚えています。(昨日、何を食べたかは忘れてしまっていますが^^)

いわゆる、平均的だとされる65歳男子+60歳女子の夫婦では、年金収入20万円に対して毎月5万円の赤字が生じるという試算から、95歳まで生きると約2000万円要るのだそうだ。

報告書では、現役のときから長期積み立ての商品に分散投資するように、定年後は退職金も有効に使いましょうと示唆しています。

後日、麻生金融相が「表現が不適切だった」と釈明しているのをニュースで見ました。
でも、余計に意味が分からなくなってしまいました。
たぶん、今の60歳の25%の人が95歳まで生きるという推計があるそうですので、「年金だけでは食って行けないよ」と言いたいのだということでしょう。

それから不動産関連の問題についてひつだけ取り上げてみますと・・・長い人生の中で最も比率の高いものとして、子供の教育費・老後の生活費などがありますが、最たるものは「住居」です。

どこに住むか、どんな処に住むかによってリタイアした後の生活費は全然違ってくるものです。

日本全国の持ち家比率は60%強です。最も比率が高いのが、富山県80%弱、秋田県、山形県と続きます。関西圏は賃貸比率が高くて、大阪府は40%強、京都府も約35%です。

賃貸か持ち家かという論議はあるのですが、持ち家派の方が定年位で住宅ローンが完済していると楽ですよね。
逆に、賃貸派の方は相変わらず支払いが続きます。
世帯人数が減ったりして引っ越すのもお金が掛かるのと、受け入れてくれる賃貸住宅も若いときのようには見つからないかも知れません。

この問題は出来れば、60歳より以前に考えておいて準備したいとです。
70~80代でこの問題に対処するのが結構きついと思われます。
金融庁の人はそこまで考えてはくれませんからね!

★高齢者問題に関する記事★

不動産取引の2つの高齢化問題

高齢者の「終の住まい」

遺産分割協議書

不動産と相続放棄の関係

実家の処分はなぜ揉める?

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不動産人/購入予定のマンションに、管理費・修繕積立金の滞納が・・・

中古マンションを購入しようとして、売買契約を締結しました。
その前に重要事項説明書の内容を仲介業者に説明してもらっています。
買主として管理費・修繕積立金に滞納があることは知っていました。

契約書上では、売主が清算して滞納が無い状態で決済に臨むはずが・・・売主が事前にお金の用意が出来なかったのかどうかは定かではありませんが、その滞納金を決済金から差し引いて取引を完結させて欲しいと言ってきました。

あなただったらどうしますか?

売買契約の決済時点で、滞納金額が幾らあるのか管理組合に確認する必要があります。
もし決裁の当日に仲介業者や売主が滞納額は●●●万円ですと言っても、迂闊に信用してはいけません。やっぱり、管理組合や管理会社に正確な金額を確認しないとダメです。

また契約書では次のような条項がある場合があります。

(公租公課の分担)

本物件から生ずる収益または本物件に対して賦課される固定資産税、都市計画税等の公租公課ならびに管理費および修繕積立金等、ガス、水道、電気料金および各種負担金等の諸負担は、引渡完了日の前日までの分を売主の収益または負担とし、引渡完了日以降の分を買主の収益または負担として、引渡完了日において清算します。

……売主に管理費および修繕積立金等の滞納があった場合にはその額を売買金額から控除の上、買主においてこれを支払うこととします。

この条文があったとしても、契約時に滞納金がある場合は事前に買主が支払う決済金から差し引いて取引を終わらせる契約時点での合意が必要です。

決済時にいきなりから売主がそうして欲しいと言うのは無茶な話です。
また、口約束やメモ書きで「後日、支払いますから」なんていうのも、危ないケースです。
買主は購入後、管理組合や管理会社から滞納額の支払いを求められることがありますので、売主が支払うか、後日であっても決済金から差し引きいて取引を完了させるべきです。

最悪の場合は、買主は契約を解除することも出来ます。

★契約時のトラブルに関する記事★

投資用マンションの修繕積立金

「遅刻」で取返しがつかないことも

「持ち回り契約」について

重要事項説明に関するトラブル

悪意の商法をご紹介します!

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不動産人/善管注意義務(賃借人の責任)

★善管注意義務って何ですか?★

収益マンションのトラブルのひとつに、入居者である賃借人が退去する際に「入居した当時の状態にして返す」ということになっているので、貸主と借主の認識の相違があると揉めることがあります。

賃借人の使用方法に問題があって、壁に穴が空いていたり、タバコの火を落としてじゅうたんに焼け跡があったりすると、家主さん(代理人の不動産業者)が賃借人に原状回復費用を請求します。

場合によっては、自然損耗(通常使用による損耗)で生じた汚れなども請求するような業者さんや、賃貸借契約書で退去時にハウスクリーニング代を徴収するケースもあるかもしれませんが、一般的には自然損耗は大家さんの負担で修復するものです。

 

賃借人はお部屋を借りている間中、しっかりと注意して故意・過失によって破損・設備の故障、不具合を発生させないようにしなくてはならないのです。
だから、むやみに柱に釘を打ち付けたりしてはならないし、勝手にクロスをはりかえたりするのもダメなのです。

風呂場やキッチンの掃除を怠ったために、通常では有り得ないカビが発生したりするのも善管注意義務違反です。
窓を開けっ放しにして出掛けて、帰ってきたら雨が吹き込んでビショビショで、フローリングの色が変色したなんてのも善管注意義務違反です。

善管注意義務違反によって生じたリフォーム費用は、賃借人に請求です。
但し、そのリフォーム費用が適正価格かどうかはまた別の問題ですから、ご用心ください!!

★賃貸トラブルに関する記事★

敷金・礼金・保証金の話

(賃貸)解約時の違約金って・・・

収益マンション購入後の管理委託業者への注意

「事故物件」と「告知義務」

万年床の話(原状回復義務)

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不動産人/フラット35悪用した不動産投資

大型連休中の5月4日、朝日新聞にフラット35(注)を本来の住宅ローンではなく、不動産投資に使うという不正が行われていた記事が一面に載っていました。

(注)

フラット35とは、住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)が住宅購入を民間金融機関などと連携して低金利、固定金利、最長35年の借りられる仕組みです。

住宅ローンは投資用のローンと比べると、金利が低いことと、フラット35は融資基準が借主年収30~40%の返済比率を上限としていますし、元々国の住宅購入支援を目的としているせいか審査も甘いようです。

これを悪用して戸建住宅や分譲マンションを購入して、最初は住民票を移してしばらくしてから元に戻して賃貸募集して入居者を確保して収益物件として運用するわけです。

新聞では不動産業者がその手口を指南したとありますが、この不正融資が見つかると、借主は一括返済を求められるというのですから大変です。

最近の不動産投資用の借入は数年前の様子とは様変わりしていますので、借り替えはかなり難しいでしょうね。

ただ、住宅ローンやアパートローンを使った他目的への使用は以前からありました。

今回と同じように、住宅ローンを組んだ後に転勤になっていつ戻れるか分からないので、賃貸に回して気がつけば10年以上経っていたとか・・・また、一棟のマンションを建てるのにローンを組むときに、少し(?)多めに融資を受けて車を買ったり、他で借りていた融資の返済をしたりする人も居ました。
あっ、それに本業の資金繰りに回す社長さんもいましたね・・・

まあ、なんでも程々にしておかないとえらい目に合いかねません!

★融資やローンに関する記事★

投資用マンションとローン審査

法人融資の裏技

アパートローン一巡か?

”72の法則”

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不動産人/大家さんにとっての賃貸契約の手続き、諸費用の話

ここでは賃貸契約は「賃貸マンション」を念頭にお話したいと思います。

私はいわゆる“賃貸専門業者”ではないのですが、店舗や事務所・マンションなどの賃貸物件の契約をしています。

大型店舗の100~200坪、700坪超の店舗ビル一括取引をさせてもらったこともありますが、多いのはサラリーマン家主さんの所有物件(分譲貸しの区分マンション)が空室になった時に「退去の立会い→リフォーム→入居者募集→賃貸借契約締結→引渡し」という一連の作業を家主さんの立場で仲介業務をしています。

対象物件の家主さんが遠方の方で、大よそ全部任せてもらっているケースが殆どです。
勿論、最初は初対面ですが、何回かお世話していて信用を頂いた結果だと思い、有難いことです、感謝です。

賃貸契約の流れとしては、先に書いた通りですが賃貸業者さんが客付けしてくれて募集活動を止めます。
それから家賃保証会社の承認も下りて、契約日が決まってからキャンセルされるのが一番迷惑なことです。
契約前の申し込み時点では手付金を支払う必要はありませんので、損害(キャンセル料)を問うことも出来ないからです。

入居者は重要事項説明書の交付、説明の後に手付金を支払うのが教科書通りの金銭授受です。

賃貸業者さんからは、商談をまとめたいので早めの入金を急がせるケースが多いと思いますが、それ以前に賃貸業者さんに支払ったお金は「申し込み証拠金」でありますので、申し込みを撤回すればお金は戻ってきます。(←戻ってくるハズです)

入居者にとって気になるのは、契約時に必要な諸費用ですね。

賃貸契約に必要な初期費用ですが、支払う必要性が高いものは数項目あります。
では、各種内容を見ていきましょう。

賃貸契約に伴う主な初期費用

敷金

原状回復費用や家賃の滞納分の担保、退去時には原状回復にかかった金額がここから差し引かれる。

礼金

大家さんに支払われる費用(返金されない)。

前家賃

家賃は前払いなので、契約時に1ヶ月分支払う必要がある。

日割り家賃

月の途中で入居する際の、家賃精算金。

火災保険料

火災や水漏れなどのトラブルに備えて入る損害保険のこと。必ず入る必要がある。

仲介手数料

不動産仲介会社へ支払う報酬のこと。

家賃保証料

家賃保証会社を利用する際に支払う費用。最近では連帯保証人を立てずに、家賃保証会社を入れることが多い。

鍵交換

防犯上、鍵を新しくするための費用。

クリーニング費用

退去時に室内を清掃する負担金。

消臭抗菌費用

入居時に室内を消臭抗菌する費用。

その他にも、各賃貸業者独自の費用があると思いますが、はっきり言ってしまえば、賃貸業者さんの収入に寄与するだけのものもあるみたいに思います。

怪しい項目としては、「鍵交換」・・・鍵の交換を希望しない場合もありますし、そもそも鍵の交換って入居者が負担すべきものなのか?
「クリーニング費用」って通常損耗の場合でも必要なのか?
「消臭抗菌費用」ってそもそも何?アパマンが札幌の店で消臭スプレーのガスを抜いていた時に引火して爆発したことで有名になりました。

「広告費」は実質的な仲介手数料として認知されていますが、家主さんは仲介手数料以外に家賃の1~2ヶ月の「広告料」を負担するもので、入居者には費用の負担はありません。
でも大家さんがせっかく大きな負担をして賃貸仲介会社に依頼しても、賃貸仲介会社が独自に設けた初期費用によって、入居募集の妨げに成りかねないものであることを知っていただきたいものです。

お部屋をお探しの方は、初期費用の過多をすごく気にしているのですから・・・

★賃貸トラブルに関する記事★

「管理会社」の仕事内容とは

賃貸契約のキャンセル騒動

テナント募集の貼り紙

「フリーレント」について

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不動産人/共同仲介の相手も重要です!

不動産業界以外の方は分かり難いと思いますが、事業用不動産の売買をやっていると情報交換、交渉、調査や売主買主の見極めなどを他社の不動産業者さんと一緒に協力して仕事することが多いものです。

他社と言っても初対面の方のときもありますが、多くは日常的に情報交換したり半ば友達関係に近いお付き合いをしている同業者が関わっているケースが圧倒的に多いものです。
それは、相手の営業能力や交渉力、不動産の知識などが既に分かっているので、安心して商談を進めていけるからです。

初対面の業者さんや、一度も一緒に仕事をしたことがない業者さんであれば、どういう風に物事を進めていくのか、また、どのくらいの能力があるのかが分からないし、いろんな場面に遭遇したときにどういう判断をしてくれるのかが予想できないので、少しづつ手探りで商談をしなくてはなりません。

口は達者ですが、ハートの無い人も居ますし、売主や買主のことを親身になって対処せず、自分の儲けのことしか考えていない人もいます。
会う度に話がコロコロ変わっていくような人、いったい嘘なのかホントなのか分からない話をするような人もいます。

そういう人とは一緒に仕事はしたくはないのですが、不思議なことにそういう人には同じような気の合う人がいるのですねぇ・・・(^^)

経験が乏しくても、共同仲介している相手がフォローできる範囲なら問題は無いとは言えないけれども未だ救われますが、性悪な人、嘘を付く人などとは一緒になっていい仕事は出来ません。

これは性格の問題かも知れませんが、社会的に一流だとか立派だとか言われている会社に勤めている人自身が、あまりにも立派じゃない場合、心の中で「ご免なさい、止めときます」と呟いてしまうこともあります。

売主さん・買主さんと意思の疎通がスムーズだと商談は上手くいくものですが、共同仲介の相手さんともいい関係を築くことも不動産取引を成功させるためには大事なことであります。

★不動産業者に関係する記事★

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大手不動産業者の横暴「両手」「両直」

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不動産人/抵当権と根抵当権の話

不動産を購入する方はほとんど融資を受けて買うのですが、その不動産を担保にするのに金融機関から抵当権の設定を求められます。稀にその不動産以外の物件を差し出すことや、他の物件と一緒に共同担保でお金を引っ張ることもあります。

 

抵当権とは、金融機関から融資を受けた方が、債務の担保として不動産などに設定される登記のことですが、抵当権は、借金の返済ができない時は、これを競売し換金して優先的に債務の弁済を受けることができるものです。
但し、提供される担保(≒不動産)は債務者本人の所有物件でなくても第三者(=物上保証人)の所有物件でもよいことになっています

こうした抵当権設定を物上保証(ぶつじょうほしょう)といい、このときの抵当権設定者を物上保証人と言います。

稀なケースですが、このような物件がありますので、買主は売主のその担保提供者の意思確認がとれない場合は売買契約が成就できないので、十分な注意と確認作業が必要です。

下記のケースのように、社長さんとその会社などもそういう関係になります。

(例:売主と担保提供者の名義が違うケース)

■売主A社長(個人)と物上保証人A社長の会社Y社所有の不動産(法人)

■売主B氏(個人)と物上保証人B氏の祖父X氏(故人)名義

 

根抵当権とは、不動産等に設定する抵当権の一種です。

抵当権は特定の債権に対して設定されますが、まず抵当権は、その借りたお金だけの担保で、その返済が終わると担保としての効力はなくなります。
根抵当権の場合、一度抵当を入れて極度額(担保として認められる額)を定めるとその限度内で債権は担保される。

通常は極度額の八賭け(80%)が利用できる上限だと認識されています。

ですから、購入しようとする不動産に根抵当権が設定されている場合は、実際は幾らの借入残高があるかは登記簿を見ただけでは分かりません

根抵当権は、銀行から何度もお金を借りたり返したりする会社の利便性のために作られたものですから、住宅ローンやアパートローンを申し込み時は殆ど使うことはありませんが、会社の経営者や事業主などに場合は根抵当権を設定して収益物件を取得したりすることもあります。

売主が売りたいと思っても、抵当権や根抵当権の設定されている物件については、金融機関が抹消することに同意しなければ売却することは出来ません。

物件の価格が下落基調にある時などは、売主だけでなく買主としても仲介業者を介して契約前に必ず確認するべき作業となっております。

★ローンや融資関係の記事★

投資用マンションと融資審査

法人融資の裏技

「融資が厳しくなると、物件価格は下がる」のか?

ローン特約

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不動産ナマ知識/宅建業者って多すぎない?

一口に宅建業者(不動産業者)と言っても、賃貸仲介業者・住宅仲介業者・管理業者・戸建分譲業者・マンション販売業者など多種多様ですが、数量的に他業種と比較すると一体どうなのでしょうか?

【コンビニ・歯科医院・美容院の状況】

24時間営業の是非、同一地域に大量出店して競争激化などと、コンビニ業界の話題が世間を騒がせています。
国内のコンビニ店舗数は5万5000店強で、郵便局(2万4000店)の2倍(注)ですが、大阪市内などを歩くと分かることですが、ライバル店同士のコンビニがひしめき合っているにも関わらず、同じ看板の店が道路の反対側にあったり、数分歩くとあったりするくらいの飽和状況です。
人手不足と店舗飽和でコンビ経営者はかなり厳しい状況が続くと言われていますし、そもそも店舗の独自性が発揮できる余地が限られているので、本部の経営方針が非常に大事なところです。

(注)大阪府下では、コンビニ店舗数4000店に対して、郵便局は1100店で、4倍弱もあります。

昔から店舗数の多いのは、歯医者さんと美容院と言われていましたが、全国で歯医者さんは6万9000店(大阪府5500店)、美容院は24万3000店(大阪府1万6000店)という位の数で沢山な数ですね。
実はどちらも新規開業、閉店の多い業界ですが、手に職があると1人でも出来る仕事だというので数が多くなるのでしょう。

 

【宅建業者の状況】

宅建業者数は、平成30年3月末の調査で12万3782社(全国:法人個人含)です。
宅建業者に勤めていた人が独立する数と、廃業する数はほぼ拮抗している感じです。
ただ、景気の波が大きく上向いた時は新規開業も多くなりますが、逆に景気が悪くなると廃業がドッと増えます。
ここ数年の宅建業者数は微増ですから、景気がいいのだと言うことでしょう。
もうひとつには、コンビニ同様にFC賃貸業者が多いので店舗数は減らない。
コンビニと違うのは、仕入れを各店舗が独自に行うという点ですが、不動産賃貸の世界でも人口減少の波は確実に押し寄せていますので、家主さんが入居者確保の為に仲介手数料とは別に広告料を家賃の2ヶ月分、3ヶ月分と賃貸業者に支払うことも珍しくはありません。結果として賃貸業は美味しい仕事として成り立っていて、歩合給の客付け営業マンは結構高収入です。

大阪府下の宅建業者数は29年度末で1万2341件ですから、全国の宅建業者の10分の1で、東京は2万4009件で大よそ10分の2ほどです。
特徴としては地方都市では個人免許の業者さんが今でも多いのですが、大阪1,915件、東京が1,031件と圧倒的に大阪の方が比率・数共に多いということですので、大阪は未だ地方都市なのかも知れません。
また、大阪の不動産業者は個人色が強いので、その傾向が未だ残っているのだとも言えます。
最近では新規開業するときは、個人免許でなく法人免許で申請する人が殆どです。
全国の個人免許業者の平均年齢はすでに65歳を超えているので、今後は徐々に比率・数的にも減少していくことは間違いありません。
因みに、平均年齢が最も高いのは東京の68.4歳だそうです。

宅建業者も賃貸業者は成約時の広告料がなくてはもっと少ない業者数になるはず。
売買仲介では、大手業者が得意な両直(売り側と買い側を1社で仲介すること=手数料は2倍になる)が禁止になるとすれば、今の売り上げを維持するのは無理でしょう。
また銀行系の宅建業者が、銀行の顧客情報を取り込んで水面下での取引を続けるなら、不動産市場は不自然な形の取引が横行して、真面目に顧客本意で取引を行う業者が育たないことにも繋がることになると思われます。
宅建業者の数は確かに多いような気がするのですが、その前に顧客が真に満足できるような整備をしないといけないと思う次第です。

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