不動産ナマ知識/『令和7年版土地白書』より

令和7年版ですから令和6年度の土地取引の動向、不動産市場の動向等について書いてあるデータとなります。
今年の前半も終わろうとしていますが、後半の不動産市場の動向を考える昨今、気になるものなのでザっと目を通してみました。

 

【令和6年の地価動向は、東京圏・大阪圏は上昇幅の拡大傾向、名古屋圏は上昇幅が縮小】

特に東京圏・大阪圏の中心部は高い上昇ですが、全国で見ると長期的な地価動向としては、昭和の終わり頃~平成の最初に掛けて大幅な上昇期(バブル期)の後、大幅な下落期(バブル崩壊)を経験したことを実感として記憶している人は少なくなっています。

令和3年の新型コロナウイルス感染症で商業地・住宅地ともに下落したのですが、国の金銭的な支援策もあり、今でも低金利政策も継続していて地価は上昇期を続けている。

【土地取引の動向】

令和6年度の土地取引の件数は、全国で約132万件でありここ数年の間、ほぼ横ばいで推移している。

令和7年度の企業の土地投資額計画値は、日本銀行調査で3兆7758億円(前年度比20.3%減)で、すべての分類(大企業・中小企業・製造業・非製造業)で減少の見込みとなっています。

【土地利用の動向】

国土面積約3780万haのうち、一番が森林で約2503万ha、2番は農地で約437万haと合計で国土面積の約8割を占めている。

それに、最近の米高騰のニュースをテレビや新聞で見ることが増えたので、改めて市街地の農地の面積がどんどん減少しているのを下記の表を見ると驚きの一言です。

 

【不動産市場の動向】

銀行による不動産業向け新規貸出は、令和6年は15兆5519億円となっており、ここ10年間かなりの不動産業者への融資がなされいて、その不動産業者の貸出残高は、106兆7485億円となっております。

ちよっとバブリーな感じかなと思います。

※取引件数が横ばいで、融資金額が増えていて、中でも不動産業者向けの金額はかなりの額になってる。エリア的に東京圏・大阪圏の中心部が突出しているのが特徴的ですね。
『令和7年版土地白書』にはその他にも、マンション価格やマンション賃料や店舗・オフィス面積やリートについても書いてありますが、総じて平易な表現ですので時間があれば一読するのも一興ですよ。

 

 

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不動産人/区分所有法の改正

正式名称「建物の区分所有等に関する法律」の一部改正されることになりました。

東京や大阪などの大都市に限らず、都市中心部にマンション開発に適した用地が少なくなっていることもあり、戸建住宅がメインだった周辺都市でも分譲マンションが多数建築されるようになりました。

日本国中の10人に1人以上が居住している住居形態です。

築40年以上のマンションは全体の2割(約137万戸)あり、今後10年でその数は2倍に、20年後は3.4倍に増加すると予測されているそうです。

その入居者も歳をとりますので、建て替えや大規模修繕などの費用負担の問題は深刻なものでしょう。

投資用の区分マンションのオーナーさんにとって気になる部分は、売却や取壊しに必要な要件「所有者全員の同意」⇒「5分の4の賛成」になったこと。

もうひとつは、共用部分の修繕、管理規約の必要な要件「全所有者の過半数」⇒「集会の出席者」に変更したこと。

投資用マンションの所有者は遠隔地に住んでいたり、建物管理に無関心な人が多いので、2026年4月施行を目指す改正法が大きな改正であったことを知ることになると思います。

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不動産人/不動産人は、ジョブ型人間

今でも、日本型の雇用システムって「会社に入ってから仕事が決まる」形ですよね。

でも、最近は会社が募集する際に、仕事の内容を明解にした上で採用するような雇用関係が多くなっているようです。

『即戦力』ってやつです!

当然、経験者は有利ですし、不動産業界で言えば「宅建」くらい持ってないと即戦力とはみなされません。

(「宅建」持ってても優秀とは言えませんけど…(笑))

そうです、不動産業界では昔から“ジョブ型“の雇用関係でしたよ。

不動産業界の“ジョブ型の特徴”としては、労働時間ではなくて実績や成績が重視されることから、数字が上がらないと日曜も定時勤務なんて関係ないような仕事を強いられたりする会社も今でも結構あったりします。

で、結果として離職率が高い業界だってことになります。

逆に、成績が良い優秀な人は雇用されている必要性を感じなくなり独立するって人も多い。

まあ、私みたいにそのどっちとも言えないけど、自由を求めて独立したなんて人もいますけどね(××)

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不動産人/正確で信頼できる営業方法・アナログとデジタル

フジテレビ不祥事問題とか東京都や兵庫県の知事選挙でSNSやYouTubeがすごい威力を発揮したことから、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌などオールドメディアの在り方今までにない厳しい目が向けられています。
反面、ニューメディアと称するネツトメディアの過度な影響力にも疑問が投げかけられています。

【仕事の仕方】

オールドと言えば、不動産業界はいまだにアナログで、デジタル化が遅れている業界だと考えられています。

でも流石にポスティングや、新聞折り込み・電ビラは昔話になりつつありますけどね(笑)

特に不動産業仲介業の多くは中小零細業者で、経営者の平均年齢は60歳以上だと言われていますし、その内でも事業用物件を扱う業者はベテランが多い。

実務的にも、契約書・媒介契約書・重要事項説明書・覚書など紙ベースのやりとりが多いのもデジタル化が遅れている要因かも知れませんし、パソコンでグーグルマップを見るだけでなく、現地で実際に見る“現調”と呼ばれる作業も重要です。
ただ、連絡方法としてメールやLINEなどは記録も残るし単に電話するよりも優れています。
物件の価格査定、図面作成したりするのは、機械的に出来る範囲もあるので確かに便利ですけど、資料をどう使いこなすかは不動業者として人間のやる仕事です。

マンションや戸建てなどの住宅系の売買や賃貸営業だとアナログでなくてもイイ部分も多いのかもしれませんが…売主・買主・貸主・借主などの性格・経済状態・嗜好などの背景もそれそれですし、不動産は同じ物件が存在しないという特異性から、どうしても対面して意思の疎通を図る行為が必要であってそれは不動産仲介業として仕事の醍醐味でもあります。

【集客力はデジタルの勝ち】

事業用不動産仲介業者の場合、住宅系の売買や賃貸営業より集客能力や事務処理作業のデジタル化においては劣るかと思います。

また、オンライン重説やオンライン内見なども便利ですが、できれば対面での説明や実物を見て納得する方がベターであって、オンラインを活用するのはどうしても無理な場合のみにして出来れば避けたほうがイイと思っています。

また、事業用不動産取引の打ち合わせをオンライン会議の方式で行うケースも増えていますが、慣れればどういうことはないのかも知れませんが、個人的には微妙な時間差などに違和感を感じているのは親爺だからでしょうか。(苦笑)

【信頼感は人間力の勝負】

TVCMをドンドン流しつつ、何度消しても出てくるネット広告をドカンドカンと打ってる大手の不動産会社も連日飛び込みや訪問営業をやっています。
確かにアナログ営業はデジタル営業やインサイドセールス(内勤営業)よりも効率性や経済性では劣るのですが、人は対面した相手に心を開く傾向があるようで、その効果はネットやデジタルでは得られない安心感や信頼感はあるからでしょう。

それに中小零細企業の経営者の方は、中高年以上の年代の方がまだまだ多いので、若い人みたいにスマホをいじくりまわしてるってことはないですから、まだまだアナログ営業の活躍する場所はまだまだあると感じております。

デジタルとアナログ、一長一短あります。

両方とも上手く使いこなせることが出来ればとイイですね!

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不動産人/水漏トラブルの話(投資用マンション)

埼玉県八潮市の交差点で道路が陥没して74歳の男性運転手さんの救助は難航していて、1週間経ってもまだ救助活動が進められています。(令和7年2月4日現在)
不幸な事故ですが、この下水道管は42年経過していて老朽化が進んでいるというものの、未だ耐用年数(50年)には達していなかったそうです。
下水道管の普及率は1950年~70年代(高度経済成長期)に向上したので、今後10~20年掛けて老朽化がいっきに進んでいくというから日本国中で同様の事故が起こる可能性があります。

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さて、話は変わって表題の水漏トラブルについて書きます。

昨年のお正月明けのことでした。
分譲マンションの一室を賃借人(法人)に事務所として貸している家主さんから連絡がありました。
正月休みが明けて、賃借人の方が出社してドアを開けると、部屋のドア付近や洗面所・給湯室などが水浸しになっていたそうです。
壁はクロスだけでなく下地のボードも水を含んでボロボロになり崩落し、天井の化粧板も同じく水をたっぷり吸って変形して、床のCFも水膨れしていたそうです。

原因は上の階の給湯器の給水菅が何かの拍子で外れたとか、恐らく年末に外れたようで、約1週間超水漏れ状態が続いて下の階まで水が落ちてきたと考えられるます。

事務所使用ですからお正月休みに入っていて上階と下にあるこの部屋も無人だったため、長期間放置されていたということです。
それに室内で漏れていたので、建物の管理会社も気が付かないでいたのです。

大騒ぎになって止水して、「どうしてくれるんだ」と言う話になります。
上階の部屋の所有者は東京の不動産業者で、その管理をしているのは地元大阪の管理会社でした。ちなみに、この部屋の家主さんは千葉県の方です。

管理会社通じて上階の所有者に修復の抗議をしました。
それからしばらくして業者さんが下見に来てくれました。
そこまでは未だ良かったのですが、その後管理会社の担当者に、何度も連絡しても「施工業者が忙しいので」「もう少し待ってください」「家主にも言ってるんですが…」と数か月経ちました。
日数が経ったので、壁や床などの水分も枯れてしまい、ズブズブ状態ではなくなりましたが、賃借人に迷惑を掛けているので、こちらで修復工事をするのでその費用を負担して欲しいと先方に伝えると、「いや、こちらで直しますので…」「損害保険には入ってません」とか埒が明かない。

ついに年末近くになり、結局のところ、被害を受けた家主さんの負担で修復工事を行いました。
こういう場合は、損害保険も適用外だそうです。
法的措置も考えましたが、その費用を考えると割りに合わない金額なので断念です。
(今回の損害金が倍だったら当然、訴訟しますけど)

こういうケースは稀だと思いますが、建物も築年数を経ると、設備も老朽化しますし、対賃借人だけでなく、他の区分所有者もいろいろな人(日本人とも限りません)ですから、不動産投資ってイロイロな問題が起こるもんです。

※この事例を逆に悪用するのは止めた方がいいですよ、すごく危険ですから!

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不動産人/『タワマン空室課税』神戸市が検討

【晴海フラッグの事例】

神戸市の市長が、年初の会見で「神戸市の中心部にあるタワーマンションの空室に対して、所有者に新たな税負担を課す制度を検討すると発言しました。
念頭にあるのは、東京オリンピック選手村跡の「晴海フラッグ」なのだそうです。
「晴海フラッグ」は去年5月の街開き以降、夜電気がついている部屋はまばらで、ある調査によると登記簿上で4割以上が法人登記で、住む予定のない投資目的の業者が購入していたという記事を見かけました。

神戸市は既に2020年から市中心部でタワマンの規制を既に実施していますが、神戸市内のタワーマンションでも、30~39階までで21.2%、40階以上だと33.7%が住民登録のない「空き部屋」だという。

以前ワンルームマンションの投資ブームの時、賃借人ばかりで、また所有者は物件から離れたところに住んでいて一年に1回も物件を見たこともなく、マンション管理は管理会社に全部お任せ状態で、管理総会も委任状ばかりで出席者がいないので、悪徳管理業者の餌食になるという問題がありました。

タワーマンションに投資するとか、節税目的で購入する人は物件自体の思い入れは希薄でしょう。
各所有者では所得水準や購入目的も違うでしょうから、将来の大規模修繕や管理規約の改定などの合意形成も意見の相違があって、上手くマンション管理がし難くなることが予想されるという。

【問題山積】

でも、個人の所有物に課税しても、タワマンの問題を解決できるのか?また、同じ問題はタワマン以外の一般の分譲マンションのも起こり得ることなので、その辺の整合性はどうするのか等の課題は山積で、一筋縄ではいきそうにありません。

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不動産人/年収の「壁」と「波」

謹賀新年

今年もよろしくお願いします。

 

 

 

「年収の壁」

昨年の総選挙が終わって国民民主党の「年収103万円の壁」の話題が大きく取り上げられました。

“「基礎控除額48万円」+「給与所得控除55万円」=103万円“

年収がこの額を超えると超えた部分に所得税が発生するので、年収の壁と呼ばれているのですが、これを123万円とか178万円に上げるとか上げれないとかいう論議があります。

社会保険料や市府民税はまた別の壁があります。

日本の労働者のほとんどはいわゆる給与所得者ですが、わたしどものような個人事業者には先の「給与所得控除55万円」はありませんので、「基礎控除48万円」だけが壁です(笑)

ただ、事業者にはその代わりに「経費」が認められている。

仮に給与所得者並の「経費」が55万円係ったとしても、事業者にはその「経費」を収入の中から支払う必要がありますので、その分給与所得者よりも収入が必要になるという理屈です。

「青色申告特別控除」というお金を一切使わないで課税所得を下げることが出来る鮮度はあります。

売り上げから65万円とか55万円とか10万円とかいう金額を引いて税金を計算する制度はです。

事業者には給与所得者と違うメリットもありますが、一番問題なのは収入が安定していないという点ですね。

「年収の波」

不動産業界の波は大きいです。

昭和のバブル、総量規制、バブル崩壊、リーマンショック、ハゲタカファンド来襲、超低金利と金融緩和とそれぞれとんでもない大きな波でした。

ここ数年、いつ流れが変わるのかドキドキしながら正月を迎えている同業者も多いのですが、日銀が12月18~19日の金融政策決定会合で

「利上げを判断する局面は近い」

とする意見が出ていたそうです。

黒田総裁の異次元の金融緩和策の総括みたいなのもあったし、春闘の賃上げやトランプ大統領の動向を確認した後のようです。

そろそろ常識的な金利のある社会の到来でしょうか。

潮目が変わる兆しでしょうか…

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返済比率”65%”の話

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