融資先企業の情報を無断で系列の証券会社に流したとして、金融庁は三菱UFJ銀行に業務改善命令などの処分を検討しているそうだ。
(令和6年6月8日毎日新聞より)
『ファイアウオール規制』という規制で、グループ内の銀行と証券会社の間で顧客情報の共有は制限されているという。但し、以前は顧客の合意が必要だったが、現在は顧客が望まない場合に限り、情報共有を注視しなければならないと分かったような分からないような運用に変わったらしいのです。
不動産業界では、随分前から銀行は不動産取引の世界に進出したくて仕方がなくて、再三要望をしているが、不動産業界の団体は断固拒否の姿勢を崩していません。
銀行の社会的な信用力は絶大ですから、不動産業界に参入すれば業界の景色は一変してしまいますし、情報操作や融資基準まで意のままになり不健全な市場が生まれることになってしまいます。
そういう経緯や背景があるから、銀行は系列の不動産会社を通じて不動産取引の世界に入ってきてるし、最近ではその系列の不動産会社から報酬を求めるという一段と陰湿な方法で収益を上げようとしているとか。
『ファイアウオール規制』は不動産会社には適用はないけれど、ご存じのように銀行が系列の不動産会社や親しい不動産会社にはインサイダーの情報を提供しているって誰でも知っています。
まるで、自民党の裏金問題の対策で、分かったような分からないような理屈で抜け道を作り出す手法は同じです。
一流と云われる大銀行でも政治家でもこの程度なのかと思うと、全く情けないお話じゃありませんか。