不動産人/相続登記の義務化

日本の「所有者不明土地」が問題になっています。
誰が所有者なのか分からない土地は、日本全体で約410万haとされていて、九州よりも大きな面積だというから凄いことです。

不明の原因の7割が相続の起った後に相続人がそのままほったらかしているケースだとか。

不動産を取得しても、“登記”自体は義務ではありませんから。

都会でも昔なら未登記の土地にお目に掛かりましたが、未登記の建物は今でも時々出会うことがあります。

地方の土地は価格が低いし、利用するにも適当な方法が見つからない、子供は都会に行ったきり帰ることもない・・・等々の理由で、登記費用を負担してまで自分たちの名義にする必要性を感じないのでしょう。

所有者不明の原因の3割は、住所変更登記未了です。

管轄の役所では、1代目はまだそれでも所有者は特定出来ます。(戸籍などで確認したり、使用者を特定したりして)

でも、その所有者に相続が発生し、複数の名義に散らばり、空き家になって未使用になる状況だと、ドンドン誰のものか分からなくなりますし、固定資産税の徴収も出来なくなってしまいます。その上、公共工事の妨げ、上下水道などの老朽化による設備工事の妨げ、空き家で火災や犯罪が起ったりなどの問題にも。

 

■相続で不動産取得を知った日から3年以内に登記、名義変更をしないと10万円以下の過料の対象になる。

尚、遺産分割がまとまらない場合、その内の1人が法務局に申告することにより、一旦、過料は免れます。

■個人・法人が住所変更した場合、住所変更登記が義務化され、2年以内に手続きしなければ5万円以下の過料の対象になる。

3月5日に不動産登記改正案を閣議決定して、国会で成立すれば、2023年度に施行される予定となっております。

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