「不動産」と「株価」は景気の動向を知るうえで重要な要素です!
国土交通省が9月29日に発表した基準地価は、上昇基調にあった地価が下落に転じて、不動産市場が曲がり角を迎えたことを示しています。
大阪や東京の地価(この場合、基準地価)は、半年ごとにみると昨年後半で上昇し、今年前半は下落です。
新型コロナの影響で、経済活動がストップし、人々が自粛しているのですから当然のことだと思います。
過去数年の地価上昇は、低金利とインバウンドが大きな支えだったと思います。
もうひとつとの支えだったレバレッジを利かした“不動産投資ブーム”は、“かぼちゃの馬車”騒動の前から既に向かい風が吹きだしてトーンダウンし始めていましたので、今回の地価調査にはそれほど影響していないように思います。
現実はもっと厳しいものです・・・
3大都市圏の商業地は、概ね横ばいを維持しているものの、上昇の伸びは鈍化しています。
大阪の商業地ミナミの心斎橋では昨年後半に17.6%上昇、今年前半に18.8%下落した地点もあったという風にジェットコースターみたいになっています。
とはいっても、現実に現物不動産の取引が頻繁に行われているのかと言えば、そうでもないというのが現状です。
大阪市内でも商業地、住宅地を問わず、飲食店や小売店舗の空き家がポツポツ目立ってきていますが、テナント退去の通知は3~6ケ月前に家主さんに告げられます。
実は目に見えないところでの空き家が増加しています
不動産業者や管理業者はその通知を退去前に知っています。
業者は早速次のテナント探しをするのですが、現状はそのテナント探しに大変苦戦しているのです。
これからどうなるのかは、誰にも分かりません
政府が打ち出した各種給付金や補助金の効果もさすがに薄れ始めているようで、国や知事さんには次の対策を打って欲しいということになります。
GOTOキャンペーンとかも良いのですが、別のプラスアルファが欲しいところです。
地価の話に戻ると、多くの人、売主も買主も「様子見」の状況だと思われています。
本格的な不況が実感できれば、早期の売却や底値での購入も始まるだろうし、ワクチン開発とウィルス対策が効果を期待出来れば、なんとか持ち堪える精神力もパワーを得て頑張ることができるでしょうし・・・
そこんところの「見極め」が果たしていつになったら出来るのか、そこが悩ましい今日この頃であります。
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