金融庁の報告書が『100年安心の年金』は嘘だったのか?と批判されています。
せっかくなので、全51ページに目を通してみました。
内容は差し詰め、FPの教科書って感じでした。
年金は現役当時の50%を賄っている、いや、現状は60%くらいを賄っているのだから、今リタイアしている人は結構リッチな人も多い。
それでも、毎月の生活費にお金を幾ら使っているかを考えてみれば、100歳まで幾ら必要かくらいなのかはすぐ分かることです。
個人的に、今回の「老後2000万円不足する」という騒ぎを、横目で見ていて思ったことが3つあります。
最初は、この「2000万円不足」のベースが厚生年金受給者だということです。
国民年金のみの自営業者や、氷河期に就職できずに、今尚、非正規労働者(全体の37.3%)として働いている人は国民年金にすら加入していない人も多いでしょう。
そういう人は、2000万円不足どころか、4000万円以上は不足ってことでしょう!
2番目は絵に描いたような厚生年金受給者をモデルケースにしているので、持ち家を前提にしています。
勿論、ローンの完済を念頭に試算しています。
日本の持ち家比率は80%弱程度、70代くらいのシニア世帯はほぼローンの支払いを終えているでしょう。報告書の中にも書かれていた若い人の持ち家比率が下がっているということは、後々も賃貸暮らしの人が増えるってことです。報告書の中には無いけれども、必要額1万4~5千円の住居費なんてありえません。
3番目は、担当大臣の麻生金融大臣の発言です。
大体、自分が年金貰っているのかくらいは知っていて当然でしょう。
確かに、所得が多いと厚生年金はもらえないので、麻生大臣は厚生年金はもらってないと思いますが、せめてそういうところはプロなんだからきちっと答弁してほしいですよね。
それに、ネットで麻生大臣の政治資金報告書内で年間2000万円前後の会議費と称しての飲食・呑み代が毎年あるって見ましたので、数百万円の年金なんてあってなかってもどっちでもイイのでしょうが・・・
寿命が延びるということは、お金が要るってことです。
前例のない高齢化社会に突入して、自分で考えるしか方法はありません。
考えるイイ機会を与えてくれました、そのことだけは間違い無さそうですね。
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