毎年のことですが5月に入ると、大手不動産会社の新人さんが飛込み営業に来られます。
ネット社会の今でも、新人の体験学習の基礎は全く知らない人と話すことです。
実際のことからすれば、なんらかの具体的な成果があることは難しいのでしょうが、度胸、人見知り、場馴れなど知らない人や年上の人とチャンと話が出来るキッカケにはなります。
成果ってそれほどスグに手に入れることは出来ないということを身をもって知ることこそが一番の成果かも知れません。
ちょっと田舎の物件について調べています。
兵庫県の真ん中あたりの調整区域なのですが、所有者さんが売り希望なのです。
周辺は軒並みロードサイド店舗が営業しています。
でも、調査している物件は面積が1000坪もなくて周辺と比較すると小振りなので、隣地の買収を考えてみたらどうかということで、先ずは公図を見ながら周りの土地の謄本を取得し始めたわけです。
その中に、所有者が無い土地がありました。
地目は「用悪水路」となっています。
「悪用水路」ではありません。
正直な話、「用悪水路」って見たことも聞いたこともありませんでした。
なんか「ようあくすいろ」って怖い感じしませんか?
用水路の一種で、灌漑用(注1)とか悪水排泄用の水路で、都会では滅多に遭遇しない地目であります。
※(注1)灌漑…河川や地下水、湖などから水を引き、農作物を育てる為に田や畑に給水したり排水したりすること。
「用悪水路}は半ば公共地なので、実際には利用されていなくても店舗用地の一部に利用することはし難いし、手間暇が掛かり過ぎると思われますので、どうするか考えないとあきません。
30年近く不動産仲介業してても、まだまだ知らないことがいっぱいです。