「出口戦略」って、物件を手放すタイミングを考えることです。
収益用不動産を購入する時はすごく勉強していたのに、運用や売却に関してはそれほどの関心を持たない人も多い。確かに、購入時には『いつ売るのか決めている』なんていう人は余り聞いたことがありません。
売却する理由・原因
収益用不動産の「売却理由」は、大よそ次の二つだと思います。
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売却すれば儲かりそうなので売る。
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売らなければならないので手放す。(←売却損の場合もあります)
必ずしも売却益は出ないけれど、他に買いたい物件があるので手放すケースもあるでしょう。
また、本業の経営状態の都合や物件の築年数を考慮しての売却なんて言うこともあるでしょう。
不動産は売りに出してもすぐに買手が見つかるとは限りません。
でも「物件の値踏み」さえ間違えなければ、通常であれば3ケ月以内には買主は見つかるはずです。
一番最悪なのは、どうしてもお金が必要な時に、収益不動産を売りたくても売れないケースです。
インカムゲインとキャピタルゲイン
購入時点で採算の取れない収益物件を取得する人はいないと思いますので、表面利回り6%とか7%くらいインカムゲインがあれば、大体10年超で結構元は取れていると思われます。
そういう状態で売却する金額が購入時の価格を下回っていても、(勿論、借入金の比率や金利にも依りますが・・・)トータルのキャピタルゲインはそれなりの投資効率になっているはずです。
5年以上の保有期間
「出口戦略」で売却益が出そうでも、税金が掛かります。
長期譲渡の期間は5年以上と決まっています。(下表参照)
個人の長期譲渡所得は、譲渡した年の1月1日現在で所有期間が5年を超える土地建物を、また、短期譲渡所得は譲渡した年の1月1日現在で所有期間が5年以下の土地建物をそれぞれ譲渡したことによる所得をいいます。
譲渡所得に対しては、他の所得と分離して所得税と住民税が課税されます。 譲渡所得がマイナスの場合には課税されることはありません。 |
譲渡所得の税率表 |
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区分 |
短期 | 長期 |
期間 |
5年以下 |
5年超 |
税率 |
39.63% |
20.315% |
(所得税30.63%住民税9%) | (所得税15.315%住民税5%) |
※復興特別所得税として所得税の2.1%相当が上乗せされています。
税金のことを考えれば、収益物件の購入後5年が「出口戦略」上、一つの節目となります。
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以上、所有者の経済状態等、どのくらいのインカムがあって、どのくらいのキャピタルが得られそうなのか。譲渡所得の問題を考えれば5年超なのかをトータルで考えて、手放す時期を考えてみるというのが、収益不動産オーナーの「出口戦略」ということになります。
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