国土交通省が、殺人事件や孤独死が起きた「事故物件」(貸家や建物、場合によっては土地も)に対して、ガイドライン作成に向けてこの2月から検討会を開催して年内にも取り纏めるという。
確かに、これまで「心理的瑕疵」と言われる自殺物件や孤独死後の部屋、殺人現場などがあった物件の賃貸・売買の取引については、宅地建物取引業者はそのことを告知しなければならないとされていますが、いったい何年前までのことを伝えるのか不明瞭でした。
極端に言えば、借主や買主が「ここは50年前に火事で人が死んでいる」いうことを理由に契約を白紙にしたいと言えなくもないというのが実情です。
でも、50年も前のことだから気にしないという人もいる。
個人差が大きいのです。
現場の実情からすれば、さすがに自殺や腐乱死のあった物件は果たして借主・買主が現れるのかという観点から金額設定を考えます。
勿論、その上で物件を市場に出すには、「告知事項あり」と記載して、事故物件だということを表現することが多いと思います。
たぶん、一般的な「病死」は告知しない業者さんの方が多いと思います。
業者さんの中には、そういうことは関知しないという姿勢で営業している方もいらっしゃいますし、貸主さんの中でも、昔にあった事故については全く知らないという姿勢でいらっしゃいます。
収益マンションの賃借人も、中高年の割合が増えてきています。
50歳で入居しても10年後には60歳になりますし、毎年ひとつづつ歳を重ねます。
物件を売却する際に、賃借人が高齢者だと嫌がる買主もいらっしゃいます。
もしもの時のことが怖いのでしょうね。
これからドンドン高齢化社会になりますので、あまりこだわると賃借人の確保が難しくなりますよね。
「事故物件」のガイドライン、注目しておきたいと思います。
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