不動産人/仲介業者の独り言③

わざわざ契約を壊す不動産業者

物件を紹介し、内容を詰めて、やっと買主側の購入の意思がハッキリしてきたら、売主側の仲介業者との打ち合わせに入ります。

売買それぞれの仲介業者の2社だけの場合もありますし、“あんこ”と言われる中間業者がいる場合もあります。(注)

(注)不動産売買の依頼を売主さんから直接受けた不動産業者のことを元付け業者といいます。それに対して客付け業者は借主(貸主)を探す不動産業者のことをさす。物元(ぶつもと)ともいいます。
なお、関西では値付(ねつけ)業者ともいい、売主側は売値付業者、買主側は買値付業者と呼びます。

(一般の住宅や分譲マンションなどは、ほとんど中間業者は存在しません)

金額交渉や引き渡し条件、特約事項の内容など、売主と買主とでは真逆の立場になりますので、ここで話を纏めることが仲介業者の腕の見せ所っていう感じです。

過去に一度でも取引したことがある業者や、日頃から付き合いのあるような気心の知れた業者さんだと、打ち合わせはスムーズに進むことも多くてトラブルに成りにくいので安心はあります。
反対に、全く会ったことも聞いたこともない業者さん、どういう不動産を扱ってきたのか分からない、特に経験があまりなさそうだと感じられる営業マンと出会うと最初は手探り状態です。ご承知のように、人間は百人百様。
一口に「常識」って言っても人それぞれ微妙に違うものです。
ましてや、同じものが二つとない不動産は話し合いで物事が決まるわけですから、話が噛み合わない業者だとかなり手こずります。
大手の不動産会社とか、個人で営業している不動産業者とかいう問題ではありませんよ。

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例えば、それほど難しくない質問をしてすぐに返事があると思っていても、全く連絡がないなんてことがあると、なにがあったのか不安になってしまいますよね。
2~3日して連絡すると、「あっ、忘れてました」なんて言われたりすると、この人大丈夫かなってことに・・・そういう小さなことってすごく大事な要素ですから。

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重要事項説明書について、売主側の業者さんが「下書きして送ります」なんて言われると当然メールとかで送ってくるって思うじゃないですか。
それがFAXで手書き、しかも内容がどう考えても打ち合わせ内容が明文化されていない文章だと、待っていた時間が無駄だっただけだったなんてこともありました。
この時は、時間が無いのに必死のパッチでパソコンの前で頑張りました。

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契約当日になって、契約書と重要事項説明書の記載内容の変更を元付業者から言ってきたことがありました。
いわゆる大手仲介業者だったので、担当者がOKだと言っていた特約条項の内容を、その会社内でチェックする専門部署から修正を求めて来たのでした。
売主さんが知らないところで、元付業者が自らの保身のために特約条項を突き付けて来たのでした。
軽微な訂正だったら買主も了解してもらえたのですが、ものすごい量の追加項目があって、その内容も「●●については、売主は責任を負わない」「●●に関する問題については、買主の責任と負担にて解決する」…のような一方的な内容のオンパレードだったので、さすがに気のいい買主も「ここまで言いはるんやったら辞めます」ということで契約は出来ませんでした。

法的に正しいとか、理屈は尤もだと言うのとは別に、売主・買主の気持ちを汲んだ取引を成就させるのが仲介業者の仕事です。
稀に、そのことを分かっていない業者さんがいるものです。
売主・買主そして不動産業者も、仲介業者には気をつけないと、出来る取引も出来なくなってしまいます。

★仲介業者の独り言

「大手」だから「安心」とは限らないという話

失敗という経験

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